「えー、うそ」民間ロケット打ち上げ再延期に悲鳴 〝三度目の正直〟に期待の声も
和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」で予定していた小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げが15日、前日と同じ強風を理由に再び延期された。「今度こそは」と期待して集まった人たちは、2日連続での発射直前に延期が決まって残念がった。新たな打ち上げは18日で調整されており、「三度目の正直」を期待する声も上がった。 【写真】打ち上げ再挑戦を見守ろうと見学場に集まった家族連れら 発射場から約2キロ南西の田原海水浴場(串本町)と、隣の同県那智勝浦町に設けられた2カ所の見学場にはこの日、計約2千人が集まった。前日の約5千人からは減ったものの、再挑戦を見守ろうと早朝から家族連れらが次々に訪れた。 午前10時半ごろ、田原海水浴場の見学場では、再び延期されることがアナウンスされると、見守っていた人たちは「えー、うそ」「何で」などと悲鳴のような声を上げ、残念そうな表情を浮かべた。 同県田辺市出身で、前日に続き家族らと見学場を訪れた横浜市の会社員、吉本正和さん(44)は「きょうは期待半分、不安半分で来たが、(延期には)やっぱりそうかと感じた。観光などロケット効果への期待は大きく、成功するまで頑張ってほしい」と期待を込めた。 また、祖母らとともに和歌山市の自宅を早朝に出発して電車で訪れた小学6年、渡辺日陽さん(12)は「飛んでいるところが見たかった。次は成功させてほしい」と話した。 串本町の田嶋勝正町長は「きょうこそはと思っていたが、残念の一言。遠くから来ていただいている方もおり、期待を強く感じている。早く成功をさせていただけるよう町としてもサポートを続けたい」と話した。(小泉一敏)