<リオ五輪>ボルトは引退しない? 米メディアが東京五輪の可能性を検証
3、理想的な形でボルトはリオ五輪で「引退」したが、しかし……。 第3の理由は、大学生のギャップイヤー(高校卒業から大学入学までの期間などを利用して、半年や1年間ほど大学では得られない経験を学外に求めること)という視点から、ボルトの引退撤回を予想している。 「多くの五輪アスリートが1、2年ぐらいは休みたいと考えるのではないか」と、コラムニストは書いた。「ロンドン五輪が終わってすぐにスイミングプールに戻ったライアン・ロクテはダメだった。だから、リオでは早々に燃え尽きた」と、リオ五輪で、前代未聞の狂言強盗事件を引き起こしたロクテを引き合いにも出して、「一度、休養し、リラックスし、回復に務めればよい。だからといって誰も銃を突きつけるようなマネはしないのだから」と事件を皮肉りながら、リラックスの効能を述べた。 4、ボルトは日本で大きな存在。 そして、同記事では、次回の五輪開催地が東京であることを4番目の理由に挙げた。 リオ五輪ではテレビ視聴率が伸び悩み、リオでは注目度や観客動員数がそれほどでもなかったけれど、4年後の五輪は正反対のものになるだろうと記事は推測している。コラムニストは、ボルトは日本では人気のある大きな存在だと強調もしている。「引退した元スーパースターであってもお金を稼ぐことができるだろう。でも、もし、ボルトが競技に復帰することで得られる経済的な刺激が欲しいなら、東京五輪ではその金銭的な刺激を見つけることができるだろう」と、スポーツビジネス面から現役続行理由を固めた。 5、ゲームが彼を必要とする。 米国が生んだ故・モハメド・アリと、マイケル・ジョーダンという2人の超スーパースターの名前を挙げ、「ボルトも含めて彼らにはカリスマ性がにじみ出ている」という。「4度目の五輪のとき、彼は33歳になっていて、簡単なことではないだろうが、もっと限界に挑戦したくなるはずだ」と、カリスマアスリートのチャレンジ精神に期待を寄せて、記事を締めくくった。 超スーパースターのボルトが復帰するとなれば東京五輪が盛り上がることは間違いない。“ポストボルト”がみつからないだけに、現役続行を望む声は、今後もいろんな形で湧き上がるだろう。果たして、ボルトの結論は……。来年の世界陸上後の発言がひとつのポイントなのかもしれない。