<三南プライド’21センバツ>第93回選抜高校野球 三島南、力出し切る 大舞台、成長に称賛の声 /静岡
<センバツ高校野球> 第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)に21世紀枠代表として出場した三島南は大会第2日の20日、第2試合で鳥取城北(鳥取県)との1回戦を迎え、2―6で敗れた。だが、昨秋から成長した姿を見せ、持てる力を出し切った選手たちに対して、アルプススタンドまで応援に駆けつけた学校関係者は「よくがんばった」と称賛の声を送った。【深野麟之介、中田敦子、川地隆史】 先発の植松麟之介投手(2年)は一回表、1死一、二塁とピンチを迎える。だが、後続の2人を落ち着いて打ち取り、無失点で切り抜けた。すると、二回裏、1死三塁から冨岡創選手(2年)の犠飛で1点を先制。甲子園のスコアボードに三島南の初得点を刻んだ。 植松投手は三、四回と徐々にリズムを取り戻したものの、五回表に自身の悪送球が絡んで3点を失い、逆転を許す。試合前日に植松投手と電話して調子を尋ねた母親の裕子さん(44)は「『大丈夫』といつも通りの様子だった」と明かし、後半の巻き返しに期待した。 直後の六回裏、1死から前田銀治選手(3年)が右翼フェンス直撃の三塁打を放つと、続く小堂湧貴選手(3年)の適時打で1点を返す。小学5年時に父親の俊樹さんを52歳で亡くし、「父のために甲子園で活躍したい」と誓っていた小堂選手。その言葉通りに結果を残した。 植松投手の快投は八回まで続く。持ち味の「打者のタイミングを外す投球」で凡打の山を築いた。1点差のまま迎えた九回表に前田選手にマウンドを託したが、継投策が裏目に出る。連打を浴びて3失点。最終回も反撃が及ばず、甲子園初勝利はならなかった。 小堂選手の母親の初美さん(55)もアルプススタンドから活躍を見守った。試合は負けたが、「息子は今日まで周りの人の支えもあり、『父のために』と頑張ってきた。よい思い出になった」と感慨深げに語った。 チームを率いる稲木恵介監督(41)の父親の久男さん(71)は数日前に監督とやり取り。稲木監督は「選手たちの誇りとなる舞台にしたい」と語っていたという。「想像以上によい試合をしてくれた。選手たちははつらつとプレーしていた」と憧れの「聖地」で躍動した選手、マネジャー、檄(げき)を飛ばした指導陣の姿に目を細めた。 ◇ アルプスタンドは三島南の生徒や野球部OBら約1000人が応援に駆けつけた。新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染防止のため、マスクを着用して声を出さず、メガホンをたたくなどしてエールを送った。 植松投手や深瀬涼太捕手(2年)とクラスメートの中西結菜さん(16)は「クラスで見せる姿と違い、かっこいい」と活躍に見入った。小堂選手や前田選手と仲良しの3年生、金沢快斗さん(17)は「自分も舞台で活躍できる人になりたい」と刺激を受けた様子だった。 先発の植松麟之介投手(2年)は一回表、1死一、二塁とピンチを迎える。だが、後続の2人を落ち着いて打ち取り、無失点で切り抜けた。すると、二回裏、1死三塁から冨岡創選手(2年)の犠飛で1点を先制。甲子園のスコアボードに三島南の初得点を刻んだ。 植松投手は三、四回と徐々にリズムを取り戻したものの、五回表に自身の悪送球が絡んで3点を失い、逆転を許す。試合前日に植松投手と電話して調子を尋ねた母親の裕子さん(44)は「『大丈夫』といつも通りの様子だった」と明かし、後半の巻き返しに期待した。 直後の六回裏、1死から前田銀治選手(3年)が右翼フェンス直撃の三塁打を放つと、続く小堂湧貴選手(3年)の適時打で1点を返す。小学5年時に父親の俊樹さんを52歳で亡くし、「父のために甲子園で活躍したい」と誓っていた小堂選手。その言葉通りに結果を残した。 植松投手の快投は八回まで続く。持ち味の「打者のタイミングを外す投球」で凡打の山を築いた。1点差のまま迎えた九回表に前田選手にマウンドを託したが、継投策が裏目に出る。連打を浴びて3失点。最終回も反撃が及ばず、甲子園初勝利はならなかった。 小堂選手の母親の初美さん(55)もアルプススタンドから活躍を見守った。試合は負けたが、「息子は今日まで周りの人の支えもあり、『父のために』と頑張ってきた。よい思い出になった」と感慨深げに語った。 チームを率いる稲木恵介監督(41)の父親の久男さん(71)は数日前に監督とやり取り。稲木監督は「選手たちの誇りとなる舞台にしたい」と語っていたという。「想像以上によい試合をしてくれた。選手たちははつらつとプレーしていた」と憧れの「聖地」で躍動した選手、マネジャー、檄(げき)を飛ばした指導陣の姿に目を細めた。 ◇ アルプスタンドは三島南の生徒や野球部OBら約1000人が応援に駆けつけた。新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染防止のため、マスクを着用して声を出さず、メガホンをたたくなどしてエールを送った。 植松投手や深瀬涼太捕手(2年)とクラスメートの中西結菜さん(16)は「クラスで見せる姿と違い、かっこいい」と活躍に見入った。小堂選手や前田選手と仲良しの3年生、金沢快斗さん(17)は「自分も舞台で活躍できる人になりたい」と刺激を受けた様子だった。 ……………………………………………………………………………………………………… ▽1回戦第2試合 鳥取城北 000030003=6 010001000=2 三島南