【マン島TTレース】2024年も開幕 世界最古の公道バイクレースにはどんなカテゴリーがある?
マン島TTレースのカテゴリー解説
いよいよ5月27日(月)から開幕となった2024年の「マン島TTレース(Isle of Man TT Races)」。現存する世界最古のレースとして、またかつては世界グランプリ(WGP)選手権シリーズ(現在のMotoGP)の1戦でもあったTTレースは、どのようなカテゴリーがあるのでしょうか。 【画像】マン島TTレースのカテゴリーを画像で見る(12枚)
かつては2ストロークのレーシングマシンのクラスがありましたが、現在はすべて市販車改造クラスで、すべて4ストロークエンジンになりました。 約2週間の会期で2輪(TTレースでは“ソロ”と呼ぶ)が4クラス、サイドカー1クラスの合計5クラスで開催されます。 TTレースの開催カテゴリーを簡単に解説すると、メインのクラスは「スーパーバイク」と「シニアTT」が主に排気量1000ccクラスの4気筒のクラスとなっています。WSBK(ワールドスーパーバイク選手権シリーズ)やBSB(ブリティッシュ・スーパーバイク選手権シリーズ)などとほぼ同じカテゴリーです。 「スーパーストックTT」は1000ccの4気筒マシンがメインで、「スーパーバイク」より改造範囲が狭いクラスです。 「スーパースポーツTT」は600ccの4気筒や675ccの3気筒マシンがメインで、日本4メーカーの600ccのほか、イギリスのトライアンフの「デイトナ」などが参戦することができます。 「スーパーツインTT」は比較的新しいクラスで、TTレースの入門クラス的存在として2012年に「ライトウエイト650」として始まり、2022年から「スーパーツイン」に名称が変わりました。カワサキ「Ninja 650」やスズキ「SV650」、またイタリアの「PATON」が参戦しているクラスです。 「サイドカー」クラスは、現在600ccエンジンがベースの「TT-F2」レギュレーションで開催されています。
2024年のTTレースで大きな話題となっているのは、「スーパースポーツTT」クラスにデイビー・トッド選手がドゥカティ「パニガーレV2」で参戦を表明したことです。 トッド選手は昨年のミレンコ・パジェット・ホンダから今年、ミルウォーキー・TAS BMWにチームを移籍。しかしBMWは「スーパースポーツTT」に参戦できるモデルがないことから、ドゥカティでチャレンジすることになりました。 ちなみに、TTレースでは同じチームでもクラスによって別のメーカーのマシンを使うことはよくあります。 「パニガーレV2」は2023年の英国スーパースポーツと世界スーパースポーツ選手権シリーズで成功を収めていますが、世界屈指の高速サーキットであるTTマウンテンコースを60km×4周(240km)する「スーパースポーツTT」でどれだけポテンシャルを発揮するのか。多いに注目したいレースです。