暗号資産界の『プレイボーイ』なるか──Web3カルチャー伝える男性誌を創刊へ
印刷物というフォーマット
暗号資産に特化しながら、印刷物に賭けている点は、非常に奇妙に映る。21世紀において急速に衰退するジャーナリズムの中でも、特に絶滅の危機に瀕している媒体だ。 Superbasedd のチームは、触れることができるフォーマットは、インスタグラム(Instagram)時代のノウハウと組み合わせると、それでも機能すると考えている。まず、セクシーな女性の写真を用いて男性の目を引き、次にX(旧ツイッター)のスレッドのように概要を説明するなど、わかりやすくストーリーを伝える気の利いた記事で、その注目を維持するというものだ。 マクヒュー氏は、Superbasedd をハリウッド・ヒルズにある裕福なコーヒーテーブルの上に置かれるほどの名声を持つ存在に押し上げるというビジョンを抱いている。同氏は、アメリカでセレブ・カルチャーが浸透することによって、この雑誌が広い層に関わりを持つようになることに賭けている。 しかし今のところ、Superbasedd は、初手として、だいぶ偏った形をとっている。それは、この雑誌の発行者が最も似合っていると思われるチェーンであるソラナでNFTを熱心にやり取りする層のみに訴求するものだ。 マクヒュー氏によると、Superbasedd は最近、かつて人気のあった NFTコレクションであり時価総額が250万ドル(約3.6億円)だったCatalina Whale Mixerの知的財産を5万ドル(約720万円)未満で買い上げた。次は Thug Birdz NFT コレクションを引き継ぐ予定だ。 この3 人からなる出版チームは、他の暗号資産業界の創業者たちへ接触するために mtnDAO に来たのだと、2回出席したマクヒュー氏は語った。対面型の暗号資産ワークスペースというのは、たとえばトークンの立ち上げのような、この業界の奇妙なビジネス提案に対してスタートアップがより迅速に事を運ぶ上で有用となる。 年2回開催され、今年で6期目を迎えるこのハッカーハウスにおいて、Superbaseddメンバーの経歴は標準的ではない。毎年8月と2月には、ますます多くのソラナ開発者がソルトレイクシティに集まり、1 か月間プロジェクトで協力し合う。こうしたプロジェクトの多くは、新しい金融の形を生み出そうとするものに傾いている。 「我々は開発者でもビルダーでもない。スタートアップであり、コンテンツ界隈の人間だ」とマクヒュー氏は語った。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Danny Nelson/CoinDesk|原文:Upstart 'Degenerate' Crypto-Culture Publication Bets on Print
CoinDesk Japan 編集部