浦和ユースvs桐蔭学園は一進一退の攻防が展開されドロー 平川忠亮監督は初陣を飾れず
高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ関東1部は4月6日、10チームが参加して開幕し、第1日は2試合が行われた。昨季2位の浦和レッズユース(埼玉)は、2部から昇格した桐蔭学園高(神奈川)と対戦し、1-1で引き分けた。 【フォトギャラリー】浦和ユースvs桐蔭学園 4年ぶりのプレミアリーグEAST復帰を目指す浦和ユースは、浦和ひと筋に17シーズン在籍し、J1通算336試合に出場したOBの平川忠亮監督が今季から指揮を執り、初の公式戦に臨んだ。 桐蔭学園は昨季の関東2部で10勝6分け2敗の2位となり、12年ぶりの1部昇格を果たした。 昨季からの経験者、照内利和と会田光希(ともに3年)の2トップを軸に攻勢に出た浦和ユースが、中盤戦まではペースをつかんだ。前半13分に会田が惜しいシュートを放つと、17分には右FKから主将の大型CB阿部慎太朗(3年)がヘディングで合わせたが、わずかに左へ外れた。1分後には右MF相賀天晴(3年)が出色の右クロスを配給。照内がヘッドで狙ったが、これも左へ外れて攻勢の時間帯に先制する大きなチャンスを逃した。 終盤に入ると桐蔭学園のリズムで進み、ボランチの高橋保好(3年)を中継所にして好展開が生まれた。30分、左MF福田煌牙(3年)が左から持ち込んで強シュート。34分には、FW福岡蓮太郎が主将のSB吉垣陽翔(ともに3年)の右クロスから打ったが、相手GK小森春輝(3年)の好守に阻止された。 桐蔭学園は36分と44分にも、MF山本涼とFW松尾拓郎(ともに3年)が決定的な一打を放ったものの、いずれもGK小森のビッグセーブで得点できなかった。 後半の序盤も桐蔭学園が攻め込んだ。しかし1分の福岡、13分の松尾のシュートも、またもやGK小森の俊敏な反応によるセーブに遭い、ことごとく阻まれた。 守勢に回る時間が長くなっていた浦和ユースだが、後半34分に右SB薄井翼(2年)が豪胆に仕掛けてPKを獲得。35分、照内がGKの逆を突いてゴール右に沈め待望の先制点を奪った。 しかし桐蔭学園は攻めの姿勢を崩さず、長短のパスを使って外から鋭いアタックを続ける。そうして39分、ともに途中出場の2年生MFが同点ゴールを呼び込んだ。松居聖那が左を突破。八尋海斗が絶好の最終パスを右足で蹴り込んだ。43分にも松尾が松居の左クロスに合わせたが、わずかに外れて決勝点を取り損ねた。 結局、一進一退の攻防が展開された90分は引き分けに終わった。 浦和ユースの平川監督は、「(勝敗が)どちらに転んでもおかしくない難しい試合でした。開幕戦ということで、お互い慎重に戦った印象ですかね。水をまいたのでピッチがスリッピーになり、プレスを掛けると滑り、パスミスから失点にもつながる恐れもあり、少しナイーブになったのかもしれませんね」と公式戦初さい配を終えての感想をこう述べた。 開幕に向けての準備は順調だったそうだが、直前にプリンスリーグと同じ90分の実戦をこなせず、完ぺきな調整とはいかなかったという。 それでも指揮官は「途中まではいい試合ができていたし、感覚をつかんだので次からはもっとダイナミックにやってくれると思います。改善すべき点も見えたので、修正して次に進みたい」と手応えをつかんだ様子だ。