高校生が授業でお節 36品2段7寸のお重、注文受けて丁寧に調理
京都府福知山市正明寺、福知山淑徳高校総合学科調理系列の生徒たちが、一般の人たちに販売する「お節料理」作りに励んでいる。新型コロナウイルス感染の全国的な流行で2020年から取り組みを中止にしていたが、4年ぶりに再開。多くの人たちに喜んでもらえるよう腕を振るっている。 淑徳高では、調理系列の生徒たちが毎年市民から注文を受け付け、授業の一環としてお節を作ってきたが、近年は新型コロナ禍のため断念していた。その新型コロナも今年5月に、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げられたことなどから、再開した。 メニューは、だて巻き、スモークサーモン、ローストビーフ、田作り、たたきごぼうなど36品。丁寧に詰め、華やかな2段7寸のお重にする。1~3年生34人が11月下旬から準備に取り掛かっている。 今の生徒たちにとっては初めてのお節作り。まめに(勤勉に)働き、まめに(丈夫で元気に)暮らせるようにとの願いが込められた黒豆など、一品ずつのゆわれや作り方を教諭たちから教わりながら進めている。 たたきごぼうの仕込みでは、教諭から「いびつにならないように、1本1本丁寧に切るように」などとアドバイスを受け、慎重に包丁で切っていった。 31日朝までに仕上げ、午後に、予約した人たちへ手渡す。すでに予約は締め切っていて、全部で116セットを作る。 3年生の荻野遥花さんは「お節の調理は初めてなので不安もありますが、商品として販売するので、買って良かった、おいしかったと言ってもらえるよう心を込めて作っていきたい」と話していた。