【異常気象】季節外れの台風で大雨「今後も警戒」被害を検知する“新システム”とは?
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来週から気温が大変なことになりそうです。異例の暖かさが続いていましたが、あす夜からは強い寒気が南下し、気温が急降下。年末年始ごろの寒さになるところも。一方、沖縄・奄美地方は、季節外れの台風で、また大雨被害に見舞われています。(11月16日OAサタデーステーション) ■10月並みから1月並みの気温へ 報告・仁科健吾テレビ朝日アナウンサー 「午後7時の東京・六本木です。11月中旬になってもまだ暖かく感じます。手元の温度計を見てみますと18.6度と表示されています」 夜になっても気温が下がらず、イルミネーションを見る人でにぎわっていました。季節外れの暖かさは、富士山でも。 静岡県内から来た人 「もっと寒いと思ったんですけどわりとそうでもなかった」 例年なら既に冬季閉鎖されている富士宮口の5合目。まだ暖かく雪もないということで、今年は閉鎖の時期が1週間後ろ倒しになりました。しかし来週は、各地で気温が急降下。東京では10月並みの暖かさから1月並みに冷え込むなど、年末年始頃の気温になるところも増えそうです。 ■沖縄・奄美地方で相次ぐ大雨 報告・山田直喜ディレクター 「午後2時です。奄美大島の瀬戸内町ですが、激しい雨で前が霞んでいます。横殴りの雨になっていまして、大粒の雨が道路に打ち付けています」 みるみるうちに、道路が冠水していきます。雨水が勢いよく流れ込んだ川は、茶色く濁っています。沖縄でも…。 報告・阿部沙織ディレクター 「いま午後2時なんですけど、突然大粒の雨が降ってきました。奥の方は白く霞んでいます」 沖縄本島の最北端・国頭村。午後になり、突然、激しい雨に…。 国頭村の住民 「雨の音するともう雷とかも精神的に。もう敏感になってますね 」 ■先週には記録的な大雨で川が氾濫 先週、沖縄県北部に記録的な大雨が降り、国頭村では比地川が氾濫。1週間たった今日も、住民たちは片づけ作業に追われていました。 東村では川岸が崩れ、民宿のトイレと物置が崩落しました。 被害に遭った民宿・東のオズ 木下富夫代表 「その後(雨が)すごかったよ、きのうも怖いなと思った。ここは下が削れてしまったら怖い」 今週に入っても断続的に雨が降り続け、“二次災害”の恐れもあったため、土のうを積むなどの応急処置に留まりました。 被害に遭った民宿・東のオズ 木下富夫代表 「削れがだんだんひどくなってきたら、 削れがひどいってことは(たてものが)傾くのがひどい。雨、怖い。もういらんな。こんだけ降ったらいらない」 ■11月としては統計史上初となる“クアッド台風” 先週の記録的大雨や、16日の強い雨などに、大きな影響を及ぼしているのが11月としては史上初となる『クアッド(4つ)台風』です。 野口琢矢気象予報士 「今週、日本の南では一時、台風が4つ同時に発生していました。これは11月としては統計史上初めてのことです。沖縄、奄美付近は、まだ台風周辺の湿った空気の影響を受ける可能性があるので、今後についてもまだしばらく台風の動向に注意が必要」 現在、これらの4つの台風のうち、24号以外は、すでに熱帯低気圧となっていますが、明日以降も沖縄などに大雨を降らせる恐れがあります。 ■フィリピン・スペインでも“異常気象” 世界中を翻弄 およそ3週間で5つの台風が接近・上陸し、甚大な被害が出ているのがフィリピンです。本来11月は雨の少ない乾季とされていますが立て続けに複数の台風が直撃しました。そして新たに接近しているのが6つ目の台風、台風24号です。 16日、高波に見舞われたフィリピンの沿岸部では、消防車両が高波に飲まれながらも進み住民に避難を呼びかけました。およそ3週間で死者は161人にのぼり、13万人以上が避難を余儀なくされています。 さらにスペイン南部では今週、わずか1時間で1か月相当の雨量を観測。2週間前に、東部のバレンシア州を襲った記録的な大雨と大洪水では220人が死亡し、6人が行方不明となっています。なぜ世界各地でこうした異常な大雨が多発しているのでしょうか。 野口琢矢気象予報士 「スペインの大雨の1番大きな要因は、地中海でも『海面水温』が平年よりも高かったことです。世界的にも猛暑が続いていて、その影響で「海水温」が平年よりも高いところが多くなっています」 そのためこの先も、大雨への警戒は必要だといいます。 野口琢矢気象予報士 「気温がまだ平年よりも高い状態です。気温が高い状態ですと、低気圧が発達しやすく、局地的に激しい雷雨など雨が強まる可能性があります」 ■冠水を早急に検知 新たなシステム こうした“異常な大雨”が頻発する中、いかに早く検知できるかが安全確保のカギになっています。訪ねたのは、埼玉県戸田市。 戸田市役所道路管理課 村井芳巳課長 「『ワンコイン浸水センサ』です。10分間浸っていると冠水を検知してシステムに反映されます」 おとといインターネット上で一般公開された国土交通省の『浸水センサ表示システム』。各地に設置されたセンサーが浸水を検知すると、マップ上で『青い丸』の表示が、『赤い丸』にリアルタイムで変わる仕組みです。 戸田市役所では、過去に冠水したことのある道路や河川の近くなど18か所に58のセンサーを設置しました。 一般企業では「社員の安全確保」への活用が期待されます。川に挟まれた場所にあり、2019年に台風の影響で一帯が冠水した建物の1階部分まで浸水しました。そのため1年程前から会社周辺などにセンサーを設置。 朝日航洋株式会社 及川大輔室長 「今年の8月30日に目の前の道路が結構冠水しました」 今年8月の台風による大雨では、センサーが冠水を検知。社員の『出社とりやめ』の判断につながったといいます。 朝日航洋株式会社 及川大輔室長 「社員が安全に出社できるのかですとか、どのタイミングで早めに退社をすべきかと、そういった形で今後このセンサーを活用していきたいなと思っています」
テレビ朝日