能登地震、9割近く倒壊死 耐震工事進まず被害拡大
能登半島地震で石川県が27日までに氏名を公表した死者129人のうち、9割近くの111人が家屋倒壊で死亡したことが判明した。多くは圧死や窒息死とみられる。被害の大きい地域は、高齢化率が高くて古い木造家屋が多く、資金難などで耐震工事が進まなかった背景が浮かんだ。一方で津波による死者は珠洲市の2人。海岸付近などの地盤が隆起して防波堤の役割を果たし、津波の被害が軽減された結果、倒壊死の割合が相対的に高くなった可能性がある。 県内の住宅被害は一部破損から全壊まで4万3千棟超に上った。県幹部は「倒壊したのは旧耐震基準で建てられた住宅が多いようだ」と話している。