ベスト8の堀越、采配は「選手主体」でなぜ機能? “組織の仕組み”はかなり緻密で驚いた【選手権】
「キャプテンも含めた『リーダー』というグループがある」
[高校選手権3回戦]堀越(東京A)1-0 明桜(秋田)/1月2日/駒沢 「ちゃんと休めていますか?」 【厳選ショット】仲谷俊が得点!大会無失点の守備陣が守りきりウノゼロ勝利!|選手権3回戦 明桜0-1堀越 報道陣からそんな労いの言葉が出てくるのも十分に頷ける。「選手主体」のボトムアップ方式を導入している堀越で主将を務める中村健太(3年)は、スタメンの最終決定権を託されている。自らが右サイドをアップダウンしてタフにハードワークしながらも、ハーフタイムには座らず戦術ボードを片手にチームメイトと後半のプランを共有し、プレー中には交代の采配も振るう。 当然、キャプテン就任当初は「責任と覚悟で押しつぶされる時もあった」そうだが、冒頭の質問に「休めています。止まっていれば、水を飲んでいれば休めます」と笑顔で答えるあたりに、今は少しの余裕も垣間見えた。 負ければ高校最後の大会が終わってしまう大舞台で膨大なタスクを背負いながらも、白い歯を見せられる余力は、いったいどこから生まれてくるのか。主将らしく気丈に振る舞う本人に話を聞くだけでは不思議なままだったから、あえて下級生に取材してみた。 話を訊いたのは2年生の仲谷俊。今治東との1回戦(2-0)、初芝橋本との2回戦(0[8PK7]0)、明桜との3回戦(1-0)と、ここまでの3試合に左インサイドハーフで先発している主力だ。 彼には「最終決定権を持つ中村キャプテンがひとりで決めるとなると荷が重すぎるはずなので、周りの選手の意見も重要な気がするのですが、スタメン選定や戦術プランの話し合いにはどう参加しているんですか?」と質問した。 「そうですね。仰るとおり周りの意見も大事です。キャプテンひとりで決めているわけではなく、キャプテンも含めた『リーダー』というグループがあり、主に『リーダー』が話し合いをしています。それこそ、今治東との初戦で僕はイエローカードをもらったので途中交代となりましたが、『リーダー』のひとりである吉荒開仁が試合中、キャプテンに『イエローカードをもらっているから、仲谷を交代させたほうがいいんじゃない?』と進言して交代になりました」
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