餃子の街・宇都宮にある地元の愛され山を歩く|編集部員の山活LOG
餃子の街・宇都宮にある地元の愛され山を歩く|編集部員の山活LOG
栃木県宇都宮市が「ギョウザのまち」として盛り上がりを見せ始めたのは1990年代。そのころは、まさか登山にハマるだなんて想像もしておらず、ましてや「ギョウザ目当ての山歩き」が楽しめる街に住んでいるだなんてことは、考えもしていなかったのです。山とふもとを歩く旅。そんな視点を持ったいまこそおすすめしたい、日帰りで歩ける宇都宮の低山を紹介します。
餃子の街で地元に愛される多気山
言わずと知れた、宇都宮駅西口にある餃子像。今回紹介する山があるのは、この餃子像に使われている大谷石の産地・大谷エリア。大谷にある、地下深く掘り進められた採掘場跡は、資料館や採掘場内探検ツアーの舞台となり、その周辺にはカフェやギャラリーが次々とオープンするなど、宇都宮の新たな観光地として人気を集めている場所です。 そんな大谷から歩ける山が、多気山(たげさん)。なんとも縁起のよさそうな名前であり、昔から地元の人たちが新年のお参りなどで、山の中腹にある多気不動尊まで足を運ぶところ。山頂までは、そこからおよそ20分。 山の上まで続く社叢(しゃそう)のなかは、常緑樹のほか、カシやヤマザクラ、ヤマモミジなどの木々が立ち並び、冬にはそれらの落葉が足元をにぎやかにします。標高377mの多気山は、地元の人にとってはお散歩山。「山登りって感じじゃないけどね」という地元の人の言葉に、返した言葉は「それがいいんですよ! 」。 一気に視界の開けた山の上からは、関東平野を一望。空気の澄んだ晴れた日には、筑波山や富士山まで眺められるのだから、やはり縁起はよさそう。 ここでのんびりとお昼ごはんもいいけれど、やっぱり食べたくなるのはギョウザ。市内に何店舗もあるギョウザ専門店のなかで、おすすめしたいお店は「うつのみや幸楽」。大谷からもアクセスしやすく、なんといっても決め手はギョウザの味。「焼き」と「水」。どちらも旨みのぎゅっと詰まった、下山後に食べたくなるおいしさです。宇都宮流のお酢多めのタレで、どうぞめしあがれ! 【今回歩いたルート】歩行時間:約1時間35分 資料館入口バス停~多気不動尊~多気山~資料館入口バス停。
ランドネ編集部