【賞金の手取り額】お笑い賞レースの優勝賞金「1000万円」。実際に芸人さんの「手元」に残るのはいくら?
テレビで放送されるクイズ番組やお笑い賞レースにて、優勝者には賞金が授与されることがあります。 例えば、年末に開催される優勝賞金1000万円のお笑い賞レースの賞金には税金はかかるのかとか、実際に芸人さんにはいくら支払われるのかなどと、気になっている方も多いでしょう。 そこで今回は、賞金にかかる税金や、コンビで優勝した場合に1人が受け取れる金額について、解説していきます。
優勝賞金は事業所得になる
優勝賞金は、一時所得ではなく事業所得になります。 一時所得とは、懸賞や福引の賞金、競馬や競輪の払戻金、生命保険の一時金などであり、事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業やそのほかの事業を営んでいる人の、その事業から生ずる所得をいいます。 事業所得の金額は、総収入金額-必要経費=事業所得で計算します。 この場合の必要経費には、衣装代や打ち合わせ時の飲食代、会場までの交通費などが含まれるでしょう。 芸人さんが活動する際に、事務所と雇用契約を結んで(会社に雇われて)活動している場合は、給与支払いの際に、会社が源泉徴収税を徴収します。そのため、基本的に確定申告する必要はありませんが、給与の年間収入額が2000万円を超える場合は、確定申告が必要です。 また雇用契約ではなく、個人事業主として事務所と業務委託契約を結んでいる場合は、獲得した賞金は事業所得として、確定申告の際に申告する必要があるでしょう。 賞レース優勝後は、仕事の急増で報酬が増えるでしょうが、それに伴い、納める税金の額も高額になっていくことが予想されます。
実際に振り込まれる金額はいくら?
優勝した芸人さんが事務所に所属している場合は、優勝賞金から源泉徴収税が引かれた金額が支払われることになります。 源泉徴収税額の求め方は、支払金額×10.21%ですが、1回に支払う金額が100万円を超える場合には、その超える部分については、支払金額×20.42%になります。 コンビの場合の1人500万円に対して、引かれる税金は次のように計算します。 100万円×10.21%=10万2100円と、400万円×20.42%=81万6800円で、合計91万8900円。 さらに復興特別所得税として、91万8900円×2.1%=約1万9296円。 最終的に500万円-91万8900円-1万9296円=406万1804円が実際に支払われる金額となります。 1人当たりおよそ400万円が実際の受取額になります。