飯田章のMS51クラウンHT再生Proj. 今回は足元を決めるホイール! 飯田章さんが選択したホイールは?
飯田章さん自身が購入した貴重なMS51クラウンハードトップを再生させるこのプロジェクトもいよいよ大詰め。今回はスポーティーな走りを味わうために欠かせないホイール&タイヤ選びに着手する。 【画像18枚】ホイール交換をしてくれたのはレイズのプロデューサーであり、TE37Vの生みの親でもある加藤照幸さんが、直々にホイール交換の作業を行った。現場主義を貫くマイスターならでは 【飯田章のMS51クラウン再生プロジェクト 1970年式 トヨタ クラウン HT(MS51)】 振り返れば、レストアの道のりは決して平坦ではなかった。飯田さんが1970年式のクラウンハードトップを手に入れてからかれこれ1年以上。ガレージ保管されており状態はよかったとはいえ、さすがに新車時から約40年経過しているため、各部の劣化は否めなかった。ボディの色あせやメッキパーツのくすみ、そして助手席ドア下の腐食など修復は多岐にわたった。 トップシークレットV(ビンテージ)の板金塗装部門であるトップシークレットⅡにてそうした一つひとつが丁寧に再生され、まさに新車以上の美しさへとよみがえった。前回は未装着だったメッキパーツの取り付けも完了し、あとは車検を取得すればドライブに駆り出せる状態にまで復活をとげた。 そんな中、飯田さんが最後まで悩んでいたのがホイール&タイヤの選択。ボディ色さえ当時の純正色を再現するほどオリジナルにこだわったクラウンだが、純正で5穴という設定というのも悩みどころ。その結果、走りの要となる足元は、現代のエッセンスを取り込もうという結論に達したらしい。 飯田さんが選択したのは、旧車乗りに絶大な人気を誇るボルクレーシング TE37V。国産ホイールメーカーの雄、レイズが手がける鍛造1ピースモデルだ。純正が14インチなのに対し、今回履くのは17インチと大幅なインチアップとなる。純正の鉄ホイールと比べたら、その性能差はいわずもがな。安心感のある走りをもたらしてくれるはず。 とはいえ希少なクルマなだけにマッチングについての情報は皆無。現車に合わせて最適なリム幅やインセットを導き出す必要が出てくる。そこで名乗りを挙げたのが、レイズのカリスマプロデューサーKこと加藤照幸さん。おなじ旧車好きの飯田さんのためにひと肌脱ごうと、マッチング測定を行うために、大阪からトップシークレットに出向いてくれた。 用意した測定用ホイールは、サイズが17×9J+12で、タイヤは純正の外径(約630mm)とほぼ同じとなる215/50R17の組み合わせだ。このセットを車体に装着してフェンダーとのクリアランス、ブレーキやアームとの干渉を入念にチェックした。 するとフロントはかなりギリギリであることが判明。直進では問題ないものの、ハンドルを切っていくとタイロッドエンドとのクリアランスはゼロに近い状態になる。これについてはホイールスペーサーを入れて対策することにし、この日の測定作業は完了した。 初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部