菅田将暉主演×宮藤官九郎脚本×岸善幸監督の映画『サンセット・サンライズ』が来年1月に公開
岸善幸監督の映画『サンセット・サンライズ』が2025年1月に公開。第1弾ビジュアルが到着した。 楡周平の同名小説を原作とする『サンセット・サンライズ』は、「移住」をテーマに現代を生きるわたしたちの「新しい幸せのカタチ」を描いた作品。新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンに追い込まれた2020年、リモートワークを機に三陸の町で「お試し移住」をはじめた釣り好きの晋作が地元民との交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいくというあらすじだ。 東京の大企業に勤める晋作役に、岸監督とは『あゝ、荒野』以来7年ぶりのタッグとなる菅田将暉がキャスティング。脚本を宮藤官九郎が手がける。 企画・プロデュースの佐藤順子は「コロナ後に2年振りに田舎に里帰りした時に、たった2年でガラッと変わってしまった町を見て、地方はどうなってしまうのか? と不安な気持ちになりました。空き家問題や地方と都会の交流で生まれる物語をこのチームで作ることにこだわりました。少しでも観客の皆さまに明るく新鮮な気持ちになってもらいたいと。本作の中に詰まった作りての想いを皆さんに届けられたら嬉しいです」とコメント。 第1弾ビジュアルは「新しい生き方、釣れちゃった!?」というコピーとともに晋作が「なにか」を釣り上げた瞬間を切り取ったもの。 【菅田将暉のコメント】 岸善幸監督と『あゝ、荒野』を撮り終わった後、次は笑える作品が良いよねと話していました。沢山涙を流したからか自然と笑顔を求めていたように思います。そんな中、脚本に宮藤官九郎さんが加わると聞きました。上がってきた脚本は悲しみの先に笑顔を作ろうとする人たちの物語でした。岸さんの生活力と宮藤さんのセンス、お二人の想いが温かい願いとなってこの作品は生まれたんだと思います。沢山の方に届き、少しでも笑顔になってもらえたら幸いです。ちなみに目標通り撮影現場は笑顔でいっぱいでした。 僕自身沢山笑い、ほんの少し泣きました。映画『サンセット・サンライズ』宜しくお願いします。 【岸善幸監督のコメント】 宮藤さんに初めてお会いしたとき、原作の東北人キャラについて笑い合うことができ、この作品を宮藤さんの脚本でつくってみたいと思いました。自分にとっては初めてのコメディ作品ですが、宮藤さんならではの笑いを大切に演出することを心がけました。 菅田さんとは7年ぶりの作品になりました。俳優としてどんどん新しい役に挑戦を続けていて、久しぶりにあった彼はとても大きな俳優になっていました。一つだけ、変わらないなあと思えたのは、役に向き合う姿勢です。晋作という人物の優しさや繊細さ、感情の振れ幅は見事で、現場ではただただ笑い転げていました。菅田さんの表現領域が広がっていくような瞬間があって、それを目の当たりにできたことが本当に嬉しかったです。 悲しみを癒すのに時間の流れというものがあるとしたら、もう一つ、悲しみを癒せるのは、人との出会いかもしれません。菅田さん演じる晋作を見ていてそう思えました。この映画を観る皆さんにもそれを感じてもらえたら幸せです。 【宮藤官九郎のコメント】 僕は宮城県出身なのに、そういえば⾃分の地元を正⾯から描いたことはまだなかったんです。子供の頃は父親と南三陸で魚釣りをして遊んだりしてて、コロナ禍の趣味として、また釣りを始めていたこともあって、自分の好きな分野の話だし、舞台も方言も知っている土地と言葉だし、僕自身も地元に住んでテレワークで仕事できないかなと考えたことがあったので、他人事とは思えない物語でした。震災の話になると、僕は疎外感を味わうというか、なんかこう切なくなるんですよね。ずっとモヤモヤしてたんだけど、それに対する答えを現時点で言葉にするならこういう感じかなとしっくりきたんです。それが僕の一番言いたかったことかなと思います。 自分の書いた映画で、こんなに食べるものが出てくるのは初めてなんです。東北って本来は食が一つの大きな売りなのに、正直今までピンときていなかったんですよね。どんこ汁を美味い美味いと言って晋作が食べるのは、自分で書いていても新鮮だったし、菅田君が本当に嬉しそうに食べているのが僕の映画じゃないみたいですごく好きです。
CINRA編集部