台湾・玉山銀行、熊本出張所を開設 TSMCなど台湾系企業の熊本進出に対応 熊本との経済連携も後押し
台湾の玉山銀行は、熊本市西区に熊本出張所を開設した。日本での拠点は2017年に開設した東京と、23年開設の福岡に続き3カ所目。台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとする台湾系企業の相次ぐ熊本進出に対応し、台湾と熊本の経済連携も後押しする。 TSMC関連ニュース
玉山銀は、台湾での中小企業向け融資でトップシェアを持つ民間金融機関。23日付で、西区春日の九州フィナンシャルグループ(FG)本社ビルの3階に約80平方メートルの出張所を構えた。九州FG傘下の肥後銀行と鹿児島銀行とは22年に、経済交流促進に向けた覚書を結んでいる。 出張所は4人体制でスタート。九州への投資を積極的に進める台湾系企業に対し、不動産融資などを手がける。肥後銀や鹿児島銀と連携し、台湾進出を検討する日本企業へのサービス提供も見据える。 25日、中央区のホテル日航熊本で式典があり、木村敬知事のほか、熊本の経済団体や金融機関のトップら約250人が出席。玉山銀の黄男州董事長(会長)は「熊本が海外で33カ所目の拠点だ。台湾企業及び日本の現地企業にサービスを提供し、より良い未来を一緒に築きたい。観光やスポーツ、文化の交流促進も期待している」と述べた。 台湾の金融機関では、大手の中国信託商業銀行傘下の東京スター銀行も昨年、熊本オフィスを西区に開設した。(立石真一)