制作7年、ガンプラ使わずフルスクラッチの「ガランシェール」完成 圧倒的迫力の大作にSNS驚き「世界大会でもいけそう」
■ガンダムの芯はヒューマンドラマ「そこにかかわる人の姿を感じさせられる作品を作っていきたい」
――近年はSNSなどの発達で、技術・情報の共有によるモデラーのレベルアップも顕著に進んでいるかと思います。ご自身のプロモデラーという立場から見て、このガンプラ界の盛り上がり、モデラーのレベルについてどのようにご覧になっていますか? 【みずき匠】模型誌だけでなくSNSなどですごい作品を目にする機会が増えたのは喜ばしいことです。材料や道具もどんどん進化して容易にハイディテールな作品が作れるようになりました。モデラーのレベルも上がり、ネットの世界は素晴らしい作品にあふれています。それでもまだ自分の知らない凄腕モデラーはいっぱいいます。展示会などに足を運ぶと「こんなすごい作品を作る人がいたのか!」と思うこともしばしば。SNSだけでなく生の作品が見られる展示会にぜひ皆さんにも参加してほしいです。あなたの知らない世界がそこには広がっています。 ――このように盛り上がる機運が高まっている中で、プロモデラーとしてご自身はどのような役割を果たしていきたいですか? 【みずき匠】いろいろな道具やマテリアルを使った作品を発表することでガンプラの可能性を広げることが、私の使命だと思っています。 ――素晴らしいですね。ガンプラを含め、ご自身が制作する際、一番気を付けていることはどんなことですか? 【みずき匠】ガンダムの芯の部分はヒューマンドラマですよね。そこにかかわる人の姿を感じさせられる作品を作っていきたいです。どんな作品を作る時もそこに人がいる景色を思い浮かべて作っています。MS単体の作品でも、塗装の仕方ひとつでそこに人の息遣いが感じられる、そんな作品を目指していますし、なによりガンダムの世界観を大切にしていきたいです。 ――大作を作られたばかりで大変恐縮なのですが、今後の目標、野望をお聞かせください。 【みずき匠】実は「ガランシェール」を完成させた後に、「スキウレ」をスクラッチしたんですが、すんなり完成させられたんです。なにか、ひとつ壁を超えた感じですね。今ならなんでも作れると思います。何でも来い!という感じです(笑)。 個人的にはザブングルのランドシップシリーズを1/700で全艦制覇したいです。そしてモデルグラフィックス誌で『別冊ランドシップ』を出してもらうのが当面の野望です。そうなったら皆さん、買ってくださいね。