ヴィッセル神戸　吉田孝行監督

　残り2試合で、2位の横浜F・マリノスとの勝ち点の差は1。悲願の初優勝に向けて首位をひた走るヴィッセル神戸。勝てば待望のリーグ制覇が決定する25日の名古屋グランパス戦を前に、24日、監督と選手が胸の内を語りました（※会見は24日のマリノスの試合より前に実施）。 　チームを率いる吉田孝行監督がまず口にしたのが、「久しぶりのノエスタ、ホーム最終戦なので、サポーターと勝利を分かち合いたい。24日のマリノス戦の結果にかかわらず、ひとりひとりが自分たちの試合に集中できるかどうか。自分たちは勝ち点3をとらなければ目標を達成できない」の言葉。マリノスの状況に左右されずに、目の前の試合に集中することの大切さ、そのためにひとりひとりが役割を果たすことの重要性を訴えました。その上で、「自分たち（の良さ）は、ひとりひとりが妥協しないところ、戦う姿勢で成り立っている」と、ここまでチームの躍進を支えてきた戦い方を体現することの大切さを強調しました。

ヴィッセル神戸　酒井高徳選手

　決戦を迎える選手も同様の反応。山口蛍選手の離脱で、本来のサイドバックでなく湘南戦からはボランチのポジションに入ってチームを支えている酒井高徳選手は「自分たちが勝つために何をしなければいけないのか、自分たちが勝ってきたのは何なのか、そこを理解した上でゲームに臨むことが重要。本当に強いチームは、一喜一憂しない。自分たちが何をすべきか突き詰めているチームが一番強い」と、ぶれずに目の前の試合でチームの強みを出し、自分たちのやるべきことに集中し続けることの大切さを訴えました。 　また、23日に大勢のファンが詰めかけたプロ野球・阪神タイガースとオリックス・バファローズの優勝パレードの感想を聞かれ、指揮官は「久しぶりに関西のチーム同士が日本一を争ったのは、関西の人たちに希望や勇気を与えてくれたと思う。自分たちもそういう存在でいたい。自分たちも、（勝利して）神戸から関西を盛り上げていければと思う」と回答。阪神タイガース、オリックス・バファローズに続いて、Jリーグでも久しぶりに関西からの優勝チームが誕生するのか。ヴィッセル神戸の“ぶれない”戦いぶりから目が離せません。