数年前には「奇跡の中学生」の声も…バンド卒業&芸能界引退から2年 22歳が音楽活動を再開したワケ
かつてのバンドメンバーからの誘いで芸能界復帰を決断
ひなぷ(武田雛歩)とはグループ卒業後も、プライベートで遊ぶような関係性が続いていたが、仕事の話をすることは1度もなかったという。しかし、偶然にも「そろそろ愛媛で就職をしようかなと考えている時期」にひなぷ(武田雛歩)からユニット結成の誘いを受けたという。 「芸能界に戻る気はまったくなかったです。でも、趣味でギターをやっていて、ひなぷ(武田雛歩)ちゃんとも一緒に海で弾き語りをして、『また音楽やりたいな』という気持ちがよぎっていました。そんなタイミングで声を掛けてもらえたので、『ぜひ!』と決断しました」 1度引退を決断した芸能界に戻ることへの不安はあったが、「ノリで決めました」と笑みをこぼす。それのみならず、Suupeas結成にあたっては、初めて地元・愛媛から離れるという決断をする必要もあった。 「『東京来てもらうことになるんやけど……』と心配そうにひなぷ(武田雛歩)ちゃんから言われましたが、『いいよ、いいよ!』って軽い気持ちで踏み出しちゃいましたね(笑)」 人に相談することはほとんどないという。芸能界への再挑戦、人生初の上京という大きな決断も1人で全て進めていった。 「家族や友達にも東京へ行くことをなかなか言い出せなくて、数週間前ぐらいに『春から行きます!』と伝えました。家も探して、もう誰も止められない段階まで決めてから伝えました。誰にも止められたくなかったんです。親はそんな私の性格も理解してくれているので、全然受け入れてくれて『いってらっしゃい』と送り出してくれました」 Suupeasのデビューは9月3日だったが、はるぽんはその半年前となる3月に単身で上京した。来たるデビュー日に向けて練習の日々を黙々と積み重ねていった。その間は、ユニット結成などを周りに話すこともできず、何が正解なのかも分からない時間を過ごしていた。 「発表できるまでは不安でした。バンドでのギターは初めてだったので、毎日毎日練習でした。曲も初めてのジャンルだったので、全部が勉強でした。でも、不思議と『雛歩ちゃんがおるけん大丈夫か!』と思えたんです。私にとってすごい大きな存在です」 サンプラー、ギター、ダンス、さらには上京と初めてづくしの新しい生活。2年前には想像もしていなかった未来が待っていた。「声を掛けてくれたのがひなぷ(武田雛歩)ちゃんじゃなければ絶対にやっていなかったです」。かつての盟友とともに新たな形で新しい景色を見るためにステージに上がる。
中村彰洋