日本人の9割がもつ「痩せ菌」。エサとなる発酵性食物繊維を摂るための最強腸活レシピで太りにくい体質を目指そう
11月23日放送のNHK『あしたが変わるトリセツショー』は「育菌カードで育め!腸内細菌★健康&老化防止SP」として腸内細菌が取り上げられます。腸活にあたって重要なカギとなる腸内細菌ですが、人種によって種類が異なるため、日本人なら日本人の腸内細菌に合った腸活をする必要があります。国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所所(NIBIOHN ニビオン)の國澤純先生によると、最新の研究で、多くの日本人が「痩せ菌」を持っていることが判明したとのこと。この細菌を活用すれば、痩せやすく太りにくい体質になれる可能性があるそうです。痩せ菌を育てるためのポイントと、おいしい腸活レシピをご紹介します。 【写真】オートミールのキムチチャーハン風 * * * * * * * ◆日本人の腸内にいる「痩せ菌」とは? NIBIOHN(ニビオン)が中心となった研究で、日本人の9割は、腸内に日本人独自の「痩せ菌」を保有していることが分かりました。 この痩せ菌の名前は「ブラウティア ウェクセレラエ」(以下、ブラウティア菌)。肥満でない、もしくは糖尿病でない日本人に多い菌で、肥満や2型糖尿病を改善する可能性のある有用菌であることが明らかになっています。 ブラウティア菌は、代謝促進作用や炎症を抑制する効果がある物質と、腸内環境を整える短鎖脂肪酸を作り出します。これらが一緒になって働くことで、体重や血糖値の増加を抑えているものと考えられています。 そのため、ブラウティア菌を育てて増やしていくことが、太りにくい体質になるためのポイントとなります。 続いて、ブラウティア菌が作り出す短鎖脂肪酸の効果について見ていきましょう。
◆短鎖脂肪酸にはさまざまな効果が ブラウティア菌が作る短鎖脂肪酸は、以下のようにさまざまな働きをすることが分かっています。 ・腸の働きをよくする ・腸内フローラを整える ・がん化細胞の増殖抑制 ・アレルギーの抑制 ・炎症性腸疾患の抑制 ・便秘の改善 また、短鎖脂肪酸はダイエットにも有効であるとされています。具体的には、脂肪細胞に働きかけて脂肪の蓄積を抑えたり、体のエネルギー代謝を高めたりすることで肥満を防いでくれます。 短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維を分解することによって作り出されます。特に、食物繊維の中でも腸内細菌が好みやすく、短鎖脂肪酸を作りやすいものを発酵性食物繊維といいます。 次項では、発酵性食物繊維を多く含む食品と、日々の食事にうまく取り入れるためのポイントをご紹介します。