「私の娘は女性だ!」性別問題で誹謗中傷に晒されたボクサーの父親が“公式文書”を手に切実な訴え!「嘘などついていない」【パリ五輪】
パリ五輪・女子ボクシングで物議を醸している“性別騒動”に関して、渦中にいる女性ボクサーの父親が「私の娘は女性だ!」とあらためて強く主張した。 【画像】シュミット、ビロディド、ギュネシュ、古賀紗理那…パリ五輪に華を添える美女アスリートを一挙紹介! 今大会には女子66キロ級にイマネ・ケリフ(アルジェリア)が、同57キロ級にはリン・ユーチン(台湾)がエントリーしている。昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査で、ケリフとリンは失格となっており、開幕前から出場の是非について批判的な意見が噴出。それでもIOC(国際オリンピック委員会)のスポークスマンであるマーク・アダムス氏は「彼女らはパスポート上では女性だ」と明言し、出場資格を与えた理由とした。 そしてIOCは騒動に対して声明を発表する。「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある。我々はパリオリンピック2024に出場中の2人の女性選手に対する、誤解を招くような報道を確認した。2人の選手は東京オリンピックなど国際的な大会に長年、女性のカテゴリーで出場してきた」と説明。世界選手権での失格については「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と主張し、「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」とのメッセージを寄せた。 依然として盛んな議論がかわされるなか、ケリフの父親であるアマルさんがメディアの取材に応じ、『USA TODAY』紙や『ESPN』などがそのコメントを伝えている。アルジェリアの自宅でソファに座りながら、「娘は私の名誉です。彼女はチャンピオン。私を尊敬してくれて、私も彼女を励ましつづけてきた。パリでメダルを獲ってくれることを願っています」と話した。 そしてアマルさんは出生証明書のような文書を広げながら、「6歳のときからスポーツが大好きな可愛い女の子なんです。これは私の家族の公式な登録書ですが、『1999年5月2日、イマネ・ケリフ、女性』と書いてあります。ほらここに。ちゃんと書いているでしょう。公式文書は嘘をついていないのです」と訴えた。 現地8月3日に行なわれた準々決勝で判定勝ちを収め、ベスト4進出を果たしたケリフ。銅メダル以上を確定させ、リング上で「私は女性です!」と叫んで号泣した。「私が直面しているケースは、すべての女性の尊厳に触れるもの。IBAは私を不当に扱いましたが、神は私とともにある。神は偉大なのです」と力強くコメント。6日にはチャンチェーム・スワンナーペン(タイ)との準決勝に臨む。 構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】
- 「もう戦いたくない!」性別検査“不合格”のボクサーの一撃に危険感じた女子選手がわずか46秒で試合放棄の緊急事態...【パリ五輪】
- 「どこからが女性でどこからが男性なのか…」東京五輪金の入江聖奈が“ボクサー性別騒動”に独自見解!「少し悲しい気持ちになる」【パリ五輪】
- “ボクサー性別騒動”に再び見解! 東京五輪金の入江聖奈がX投稿「3回スパーリング、2回公式戦をした身として…」「1ボクサーとしてみてほしい」【パリ五輪】
- 物議を醸すトランスジェンダー競泳選手の女子大会出場を求める訴えをCASが棄却!「女性アスリートから奪った賞も剥奪すべき」と指摘する声も
- 「これは完全に不公平」自転車競技トランスジェンダーの出場権を巡り波紋!陸上選手が不満爆発「私ならレース参加を拒否するね」