常勝のサイクル繰り返す帝京大。昨季日本一決定戦、明大との再戦に、チーム力高めて臨む。
青木主将のキャプテンしーについて相馬監督は、圧倒的な結果を残して周囲を引っ張る男と評価する。 常勝チームの先頭に立ち、集団をまとめる経験は、成長のスピードを高める。青木主将も、言葉で仲間を惹きつける力を増している。
その主将や本橋らがチームを離れて代表候補合宿に招集されることを、特に4年生たちが前向きに送り出す雰囲気がある。 相馬監督は、その空気も帝京ラグビーの良き文化と話す。
「例えば寺山廉太郎(WTB)、グアイニ優人(FL)ら、今季までなかなか試合に出場できなかった4年生たちが、いま試合に出て引っ張ってくれています。それも、チームにとっては大きな力になっています」
FBに決定力のある小村真也も復帰し、状況の許す範囲でのベストメンバーを揃えて明大戦に臨む。 LO坪根章晃、CTB佐藤楓斗と1年生も出場するこの試合で快勝するなら、その強さはさらに、加速的に高まりそうだ。
対する明大は、前週の早大戦で受けに回った時間帯が多かっただけに、この試合ではプライドを懸けて攻守ともに前に出て戦うだろう。 自信を取り戻す80分にしたい。
明大も昨季大学選手権決勝の先発15人中9人が卒業と、大きく陣容が変わるシーズンになっている。 神鳥裕之監督は、ケガ人が出ている状況も合わせ、春シーズンを、いろんな選手の力と可能性を見る期間と考えている。
早大に圧力を受けたスクラムは、U20日本代表候補の山口匠を3番で先発させ、安定させたい。 2試合ぶりに4番でプレーする田島貫太郎も、FWの力強さを呼ぶだろう。 NO8木戸大士郎主将はこの試合でも、攻守の両シーンで前へ出続けるはずだ。
特にコミュニケーションの点で成長するSH柴田竜成とコンビを組むのは、この試合でもSO萩井耀司。ふたりの動きは、気の利くプレーに定評のある秋濱悠太が13番で先発することで、より効果的になりそうだ。
田村一博