経済的理由による受診遅れで死亡 大阪は6件「10年以上の調査で一番多い」
経済的な理由で病院の受診をあきらめ死亡するケースが全国的に増えています。 京都では、医療団体が会見を開きその深刻な状況を訴えました。 【京都民主医療機関連合会会長】「(京都の)一例というのは氷山の一角と思う」 全日本民主医療機関連合会の加盟する、およそ700か所の医療機関を対象にした調査では、2023年1年間に経済的な理由で治療が遅れて死亡した事例は全国で48例。このうち京都でも1つの事例がありました。 【京都保健会 京都共立病院 安岡綾課長】 「年金が2か月で20万円支給されていることがわかりましたが、通帳無し所持金無しの状態だった、お金がないと受診できないという社会通念があることが原因ではないか」 男性は病気を患っていた予感があるにも関わらず、生活が困窮していたため病院に行かず放置。見つかった時には肺がん末期の状態で、入院44日目に亡くなりました。 一方、より深刻なのは大阪です。 【大阪民主医療機関連合会】「全国で48、大阪で6事例。10年以上調査しているが1番多い」 2023年1年間に、経済的な理由で受診が遅れ、死亡した事例が6件報告されています。この事態を重く見た大阪の事務局では、4月に大阪府の吉村知事に対して要望書を提出。経済的理由や失業などで保険がない状態を作らない仕組みや、大阪府独自の助成制度の拡充などを求めています。 【大阪民主医療機関連合会】「国民健康保険料が高すぎるのでは。減免制度の充実、気軽に相談できる仕組みを作ってほしい」
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