演出家宮本亞門さん、奥能登舞台に短編映画撮影へ 北國新聞社訪れ説明
●住民の「亞門さんにしかできない支援」の頼みに 演出家の宮本亞門さん(66)が元日の能登半島地震や9月の豪雨で被災した奥能登を舞台に短編映画の撮影に乗りだす。震災後、ボランティア活動を続けてきた宮本さんに住民が「(映画づくりは)亞門さんにしかできない支援」と頼んだことがきっかけで、宮本さんは「能登の人が一歩を踏み出す力になり、多くの人に『能登と一緒に生きよう』と思ってもらえる作品を作る」と強い決意で撮影に臨む。 【写真】被災地でボランティアに励む宮本さん 21日、北國新聞社を訪れた宮本さんが12月にも撮影を開始することを報告した。被災者とボランティアの交流を描く内容で、すでに被災者ら50人に取材して脚本を仕上げた。撮影場所を決めるロケハンや俳優のオーディションを進めており、来年4月ごろの完成を目指す。公開時期は未定。 制作に当たり、宮本さんが真っ先に相談したのは、舞台などで交流がある金沢市出身の俳優、鹿賀丈史さん。話し終わらないうちに「地元の被害に向き合えていない罪悪感があった。ぜひやりましょう」と出演を快諾してくれた。協力を申し出る石川出身の俳優や映画関係者も多く、裏方や、脚本を方言に変える作業を手伝いたいとの声が寄せられているという。