「母とは友達感覚」「家での父は普通のおじさん」市村優汰が語る両親と“最終目標”
「オーディションでは、歌で声がひっくり返っちゃって。“落ちてしまったかな”と思っていたのですが、その後、受かったと聞いたときは“えっ、本当に!?”。幸せすぎて、何か悪いことが起きてしまうんじゃないかと心配になるくらい、うれしかったです」 【写真】海の王子様役がよく似合う市村優汰
目標は父・市村正親のような俳優になること
8月8日に幕が上がる音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』に主演する市村優汰。海の王子・タリクを演じる。 「主演は初めてです。僕なんかが座長でいいのかな、と思ってしまうんですけど。でも選んでもらったからには、本気で頑張ろうと取り組んでいます」 本作は、人魚の王子タリクと伝説の国の王女サラによる愛と冒険の物語。海と人との共生がテーマとなっている。 「ダンスは経験があるけど、歌や殺陣は頑張らないと。前は歌も得意だったんですが、今は変声期なので高い音は少し歌いにくくて」 ダンス歴は長く、小学1年生のときに始めたのはバレエ。その後、ヒップホップに転向した。 「3年前に芸能界に入ってからは、ジャズダンスやタップダンスを追加して。タップは2年くらいやっています。殺陣はやっぱりハードなので、稽古に入る前に筋トレも始めました」 演じるタリクは最初は弱腰。しかし経験を重ねる中で成長し、精悍な王子になっていく。 「僕自身は言いたいことがあったら全部言っちゃうタイプなので、後半のタリクのほうが似ているかな。前半の弱々しい感じの人物を演じるのは初めてなので“こういう一面もできるんだな”と思ってもらえたら。この作品は普段見られない海の中を描いていて。海洋汚染問題にも触れていますが、コメディー要素もあって。小さい子から大人まで幅広い人が楽しめますし、見た方によってポイ捨てがなくなればいいなと思っています」 そんな市村に、自身の王子っぽいところを聞くと、 「自分で言うのは恐縮なんですけど……。同級生とかからは“ジェントルマン”って言われます。例えば、女の子が車道側を歩いていたら危ないじゃないですか?“こっち行きなよ”って僕が車道側に行きます。それって普通のことかなと思っています」 いやいや、非常に紳士的。そんな部分は、きっと父親譲りなのだろう。父親は市村正親。8歳のときに、父親の企画『市村座』で初舞台を踏んだ。 「覚えています。父から“出ない?”と誘われ、“興味があるからやってみたい”と。バレエの発表会で人前に立つことは慣れていると思ったけど、本番前はガチガチで。でも、いざ舞台に上がってみると意外と大丈夫で、しっかり最後まで終えられたので、楽しかったですね」 その後、舞台『オリバー!』で本格的に俳優デビュー。13歳のときだった。 「そのころには“もう絶対に俳優になろう”と思っていました。やっぱり父の影響は大きいです。父は、家では普通のおじさんなんです(笑)。でも舞台に立つと全然違う。歌も演技も本当にすごい。本当に尊敬できる父なので。まだまだ全然これからで、その道のりは絶対に長いんですが、最終的な目標は父のような俳優になることです」 中学時代は、市村正親が毎朝お弁当を作ってくれていた。今春から高校生に。インスタグラムにアップした入学式の写真が“脚が長い”と大反響を呼んだ。 「お弁当生活は終わっちゃったんですが、昨日は朝食をお弁当箱になぜか入れて、手紙を貼っておいてくれていて。“久しぶりのパパ弁当だ!”とおいしくいただきました」 とニッコリ。そんな市村だが、性格は母親似と言われることが多いそう。 「僕もけっこうサバサバしているので。母とは友達感覚かな。昨年からドラマにも出演するようになったので、母のドラマもよく見るようになりました」 現在、身長は178cm。まだ伸びているという。そして、俳優としての伸びしろは無限大─。 好きな女性のタイプ 「髪はロングの子が好き。目は一重でも二重でも、どっちもいいなと思います。あと、スモーキーメイクって今、流行ってるんです。グレーっぽい色みのメイク。普段からナチュラルな感じでいる子より、そういうメイクをして、それが似合っているような女性が好きですね」 音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』 8/8(木)~12(月祝)、東京・有楽町よみうりホールにて。 撮影/齋藤周造