【まとめ記事】大学のキャンパス移転ラッシュ 立地によって学生生活はどう変わる?
6.【体験談】「都心回帰」で放課後も変わった
在学中にキャンパス移転があると、学生は2タイプの環境を経験することになります。郊外から都市部への「都心回帰」により、学生生活はどう変わるのでしょうか。 例えば東洋大学は24年4月に、生命科学部と食環境科学部を板倉キャンパス(群馬県板倉町)から朝霞キャンパス(埼玉県朝霞市)へ移転しました。この移転により、都心までのアクセスが格段に良くなり、実験設備や調理設備も最新のものになりました。さらに、学部改組・再編によって学部学科の垣根を越えた研究や学習ができるようになり、新たな価値が生まれることも期待されています。2つのキャンパスの違いについて、二人の学生に話を聞きました。
7.【体験談】小都市だからこそ学べること
キャンパスが郊外にあるからこそ、学びに生かせることもあります。都留文科大学は1960年、市民の働きかけによって開学した全国でも珍しい公立大学です。キャンパスがある山梨県都留市は、人口約3万人の地方小都市。人口の約1割を同大学の学生が占めており、地域にとっても、大学はなくてはならない存在となっています。 長崎出身で、地域の小学生のためにつくり上げるイベントを運営している教養学部地域社会学科3年の伊藤萌々香(ももか)さんに、地域と関わりながら学ぶキャンパスライフについて聞きました。
8.【体験談】地域企業との関わりが新たな興味へ
地域に根ざした企業の人と出会って学ぶ機会があることが、将来の進路を見つけることに役立つケースもあります。 例えば、人口約5万5000人の小さな都市、長野県茅野市にキャンパスを構える公立諏訪東京理科大学は、工学部だけの単科大学ですが、工学の学びを生かした地域課題の解決や地元企業との共同研究など、地域と連携した教育・研究を行っています。「自然を満喫しながら、地域の企業の人とともに課題を解決する活動が、大きな経験になっています」という工学部情報応用工学科2年の本田小百合さんに、地方キャンパスの良さを聞きました。
9.【体験談】都市部にキャンパス移転で学校生活は?
中央大学法学部は23年4月、多摩キャンパス(東京都八王子市)から茗荷谷キャンパス(東京都文京区)に移転しました。現在、法学部があるのは、地下2階、地上8階建ての最新設備が整ったキャンパスで、法律学科、国際企業関係法学科、政治学科の学部生と法学研究科(修士・博士課程)の大学院生の約6000人が多摩キャンパスから大移動し、学んでいます。 都市部にキャンパスを移転するメリットは、「郊外より都心のほうが交通の便がいい」「課外活動や就職活動にも便利」など、いろいろと見てとることができます。実際のところはどうなのか、都市部へのキャンパス移転を経験した法学部3年の山下知大さんに聞きました。
朝日新聞Thinkキャンパス