伊方町役場で重大「カスハラ」事案 脅迫などの疑いで男を書類送検 男性職員はうつと診断され退職
きょうのワードは「カスハラ」。店の従業員などに対し客が悪質なクレームを突き付けたりするカスタマーハラスメントの略です。今、全国的に問題となっているこの「カスハラ」が愛媛県内の自治体でも発生し、対策が進んでいます。 (録音データ) 「うちの職員は法律で守られているとか クソガキ」 「木刀持って後ろからぶち破っちゃってもいいくらいやぞ、こなっ!」 音声は、伊方町役場の職員が町内に住む男から浴びせられた言葉です。 男は去年1月、伊方町が所有するバスを町から借りますが役場を訪れ「ガス臭い」などと主張。職員の男性はバスを修理業者に見てもらい異常がないことを確認しましたが、男はその対応に納得しませんでした。 その後、男は職員を自宅に呼びつけ… 「おのれんとこの家も分かるけん、個人的に俺をお前待ったいうがやけん。俺お前の家でまたやお前を。お前がおらんかったら嫁もおろやろけん、待たしてもらわや」 過度な脅しや、強要に値する発言を繰り返したといいます。その後もこうした行為は続き、男性は病院で過度なストレスによるうつ状態と診断。去年8月に町役場を退職しました。 これを受け男性の親族が警察に刑事告発。男はきょうまでに脅迫などの疑いで書類送検されました。 伊方町は、この問題を重大な「カスハラ事案」として窓口に監視カメラを設置したほか、職員の名札を名字だけの表記にするなど対策に乗り出しています。伊方町の担当者は「今後もカスハラ対策を徹底し、職場環境の改善に努めてまいりたい」としています。