「いかにもメーガン・マークル」...キャサリン妃の動画に対する、アメリカとイギリスの温度差とは
<キャサリン妃の化学療法の終了を報告した家族との動画はアメリカでは非常に好意的にとられたが、イギリスでは辛辣な批判も...。イギリス人記者は何を語ったのか>
キャサリン妃が化学療法の終了を報告した動画はイギリスのメディアからは厳しい批判を受けたが、アメリカ人からは圧倒的な支持を得ていることが本誌の調査で明らかになった。 【動画】イギリス人記者が批判する、キャサリン妃が公開した家族動画 ジョージ王子とシャーロット王女、そしてルイ王子とともに過ごすプライベート映像に自身のがん治療の道のりとその困難についてナレーションを添えてSNSに投稿したキャサリン妃。 しかし、イギリスの新聞記者たちはその映像がかなり様式化されたプレゼンのようで、「広告」のようだと批判している。 アメリカの成人2000人を対象に9月28日から29日にかけて、本誌が依頼した調査をRedfield&Wilton社が実施[調査参加者のうち、動画を見ていたのは27%で、73%は見ていなかった]。 この動画のメッセージについてどう思うかを尋ねたところ、キャサリン妃が化学療法の終了をこのような形で発表したことに視聴者全体の80%が賛成、3%が反対という結果になった。 全体では71%の人が動画は「うまく制作されている」と評価し、そのうち35%が「良い」、36%が「非常に良い」と答えた一方で、「悪い」が5%、そして「非常に悪い」と評価したのは1%であった。 ■イギリスのメディアでの反応 イギリスメディアの中でもとりわけ「デイリー・メール」紙は、この動画を「作り物」であると辛辣に批判している。 「混沌とした何カ月もの後の心のこもったメッセージであり、鼓舞、そして安堵感だったはずのものが、突然なにか不可解な形で「ボーデン(英ファッションブランド)」の広告や「マーク ジェイコブス」の香水の宣伝のように成り下がった」とリズ・ジョーンズ記者は述べる。 「そこには木々があり、シダが生い茂り、柔らかな日差しが差していました。子供たちが農場の機械や耕された畑で遊ぶ様子は、時代遅れのシネカメラの特殊効果のせいで、2024年ではなく、第二次世界大戦の頃を思わせるものでした。(略)キャサリン妃は地獄を経験して戦い抜き、そして勝利した。おそらくそれがメッセージだったのかもしれませんが」 一方、同じく「デイリー・メール」紙のリチャード・エデン記者はバッキンガム宮殿の匿名の内部関係者のコメントを引用する形で次のように述べている。 「ケイトの『操作的』な動画について、宮殿の内部関係者が語ること――そしてウェールズ公一家の広報方針について深く懸念する理由とは」と題された記事には、「操作的で、いかにもメーガン・マークルが作りそうなものだった」と記された。 また、「ガーディアン」紙のマリーナ・ハイド記者は次のように述べている。 「公開されたキャサリン妃と家族の親密な動画を見るまでは、がんと闘うウェールズ公妃にただただ深い同情を感じていました。しかし、どこかの広告マンによって撮影された3分間の動画を見て、世間の「井戸端会議」を長引かせないための最良の選択がこの動画制作であったとすれば、悲しみしかありません」 そして、ダイアナ妃が亡くなった際に12歳と15歳の孫の面倒を(滞在先の)スコットランドからロンドンにすぐに戻って見るべきだと、女王に強く求めた当時の世論に重なると指摘。 王室ファンたちのある種の忠実さと自己中心的な姿勢は悪く言えば気味が悪く、今まさに男性中心の視点への批判があるように、その視点についても見直されるべきであると述べる。
ジャック・ロイストン