縁石と路面のバンプに苦しむレッドブル。早期解決は難しいと、フェルスタッペン認める「それでも、僕らは良い仕事ができるはずだ」
マックス・フェルスタッペンは、レッドブルの今季マシンRB20の弱点と考えられている縁石を乗り越える時の不安定さについて、その問題を解決するためのパーツを準備するまでには時間がかかると考えている。 【リザルト】F1 2024 カナダGP フリー走行2回目 一昨年、昨年と、圧倒的な強さを見せてきたレッドブル。今季も開幕序盤こそ前年までと変わらぬ強さを見せたが、第3戦オーストラリアGPで初めて土がつくと、マイアミGPとモナコGPでもライバルに敗北。もはや以前のような強さは持ち合わせていないという評価が一般的だ。 RB20の弱点と言われているのが、高い縁石や路面の激しいバンプだ。これはレッドブルが空力的な性能向上を追求したために、サスペンション設定の自由度があまりにも小さくなってしまったことが原因だと言われている。 今週末カナダGPが行なわれているジル・ビルヌーブ・サーキットにも、高い縁石が存在し、それをいかにうまくクリアできるかが重要。そのため、今度もレッドブルは苦戦するのではないかと言われている。 フェルスタッペンは今回の問題について、その原因を突き止めるためにファクトリーで多くの作業を行なったと明かしたが、すぐに解決策が見つかる可能性は低いだろうと語った。 「時間がかかるだろうね」 フェルスタッペンはそう語った。 「再設計し、マシンに様々な工夫をする必要がある。それは進行中の作業だ」 フェルスタッペンは、乗り心地という問題について、レッドブルが長く苦しんできた問題だが、それが決定的な問題になることが判明したため、その重要性が注目されるようになっただけと語った。これは、モナコでも言っていたことだ。 「これは、新しいレギュレーションになった最初の頃から問題になっていた。それは、僕らにも分かっているけど、まだ解決できていない」 そうフェルスタッペンは語った。 「モナコの後で、僕らは再び警鐘を鳴らされたんだと思う。僕らはファクトリーで多くの良いミーティングや議論を行ない、今はその点にもう少し焦点を当てて、改善しようとしていると感じている」 「もちろん、ライバルが追いついてきたので、縁石での走りが悪くても、自分たちのアドバンテージに頼ることはもうできないと思う。だから、間違いなく修正する必要がある」 「でも、マシンに大きな変更を加えるには、少し時間がかかる。いくつかの部分を再設計する必要があるかもしれない。でも、予算制限があるから、それはなかなかできない」 しかしフェルスタッペンは、レッドブルとして耐えるシーンが続くだろうとしながらも、チャンピオン争いから外れるとは考えていないようだ。 「全てがうまくいけば、今年は良い仕事ができると思っている」 そうフェルスタッペンは語った。 「しかし現時点では確かに、いくつか試してみて、何が最もうまくいくのか、それを見極める必要がある」 「そして来年は、何かを変えることができるかもしれない。今年、再設計するのはちょっと難しいかもしれないけどね。でも今年はもっと良い仕事ができると期待しているし、自信を持っている」 なおフェルスタッペンはカナダGPのフリー走行1回目で5番手。フリー走行2回目にはエネルギー回生システム(ERS)のトラブルに見舞われ18番手に終わった。
Jonathan Noble, Ronald Vording