「しずおかバーチャルスクール」試行開始 不登校の児童生徒支援 学習や交流楽しむ
静岡県教委は6日、インターネット上の仮想空間(メタバース)を活用して不登校の小中学生を支援する「しずおかバーチャルスクール」の試験運用を始めた。初日は開始と同時に利用者が続々と「入室」し、交流を楽しんだり、学習に取り組んだりした。 事前登録した小1~中3までの児童生徒が匿名のアバターやニックネームで参加した。県教委によると、交流用の部屋では運営スタッフを中心としたチャットで自己紹介のメッセージを送り合ったり、アバターの動作選択機能を使って身ぶり手ぶりでやりとりしたりと、新たなコミュニケーションの場を体験していたという。 スクールは交流や学習、体験、作品展示など、用途ごとに7室を用意した。個々に自習する「学習室」であっても、ほかに利用者がいればアバターを写すなど、利用者が他者の存在を感じるよう環境作りを工夫した。運営時間内は入退室自由で、自分で計画を立てて活動する。 試験運用は3月中旬までで、本運用に向けて改善点の検証や、利用ニーズの分析を行う。県教委は定員を150人とし、超過した場合は絞る予定だったが、大幅に上回る350人からの応募があったことを受けて、全員入室できるよう増設の準備を進めている。
静岡新聞社