台北国際コミック・アニメフェス閉幕 5日間で約12億円売り上げ=過去最高/台湾
(台北中央社)台北市の台北世界貿易センター1館で1日から開かれていた「台北国際コミック・アニメフェスティバル」(台北国際動漫節)が5日、閉幕した。主催した中華動漫出版同業協進会は同日、5日間の売り上げが過去最高の2億5千万台湾元(約12億円)以上に達したと発表した。 今回で12回目。出版社による物販ブースが設けられた他、漫画家のサイン会やアーティストのライブなどが開かれた。来場者数は延べ48万人に上った。 中央社の取材に応じた同協進会の高世椿秘書長は、青少年が多く来場する同フェスが例年、春節(旧正月、今年が2月10日)明けに開催され、出展者がお年玉の商機を狙う傾向にあることに触れた上で、春節前の開催となった今回の売り上げが過去最高を記録したことに対し、多くの業者から意外だとの声が上がっていると紹介。ブースの内容や出演者が来場者を集めた主な要因になったとの見方を示し、文化部(文化省)がクリエーティブ産業の振興などを目的に16~22歳の青少年を対象に付与している「文化ポイント」(文化幣)も鍵になったと述べた。今年度、対象者に付与される文化ポイントは1人につき1200ポイント(1ポイント=1元)で、先月20日に専用アプリで受け取り可能となった。 出展した台湾角川は、今年は春節前の開催のため、来場者の購買意欲は比較的控えめになると予想していたとした上で、会場では文化ポイントに対する問い合わせや使用が非常に盛んで、最終的には前回比約15%増の売り上げを記録したと明らかにした。同社ブースの主な顧客は中学生や高校生で、平均客単価は約2500元(約1万2千円)だったという。 (王宝児/編集:田中宏樹)