『不思議の国のシドニ』エリーズ・ジラール監督が大絶賛! 全編フランス語挑戦「伊原剛志さんのプロ意識には本当に感服」
2月13日(金) に公開される映画『不思議の国のシド二』より、エリーズ・ジラール監督インタビューが到着した。 【全ての画像】エリーズ・ジラール監督写真ほか 本作は、ジラール監督が2013年に日本を訪れた時の感情から生まれた作品で、日本を舞台に“不思議の国”に迷い込んだ作家シドニの愛と再生の物語を描く。作家シドニを演じるのはイザベル・ユペール、そして全編フランス語で会話し、深い喪失を共有する編集者の溝口健三役を伊原剛志が演じる。 前作『静かなふたり』でユペールの娘、ロリータ・シャマーを主演に据えたジラール監督。シャマーを通してユペールとも何度か顔を合わせていたという監督だが、本作での仕事を次のように振り返る。 「イザベル・ユペールは素晴らしい俳優で、まさに天才的な演技力を持っています。彼女はひとつの作品に出演する際に、全力で臨んでくれるのです。彼女には聡明さと知性があり、私たちが期待する以上のものを提案してくれることもあります。彼女の演技は非常に的確で、決して外れることはありません。特に『不思議の国のシドニ』では、内面の豊かな女性を演じてもらいましたが、黙っているシーンでも彼女は内面的な感情を感じさせる演技をしてくれました。そのような俳優は非常に珍しいです。イザベル・ユペールさんが世界中で引っ張りだこである理由は、彼女が常に積極的に、意欲的に仕事に臨んでいるからこそだと思います」 そしてユペールとのエピソードとして「衣装選びでは『これがしっくりくるわ』と言って、彼女自身が選んだものも多いです。中には、彼女自身が持っていたジャケットや靴もあります」と明かした。 続いて話題は伊原剛志について。監督は伊原をキャスティングした理由について「オーディションでは、6人くらいの日本の俳優と会いましたが、健三役はすぐに伊原剛志さんに決まりました。彼の中に溝口健二のようなミステリアスな部分を感じたからです。実際の彼はそこまでミステリアスではありませんが、映画的なミステリアスさを持っている人だと思います」と話す。 そして、本作で初めて全編フランス語の演技に挑戦した彼を大絶賛。「伊原さんのプロ意識には本当に感服しました。フランス語を覚えるために多大な努力をしてくれたので、映画館を出たフランス人全員が彼のフランス語が上手だと感じるほどでした。彼は、1カ月であのレベルに到達したわけです。最初はコーチをつけていましたが、その後は4カ月間、週に3回、1回3時間のスカイプ授業を行い、彼は私の言うイントネーションを真似て練習しました。特に、日本語の「R」の発音は難しいので、それを重点的に練習しました。彼とのオンラインでのやり取りは非常に重要で、実際に会ったことは少ないですが、非常に近しい関係を築けました」と語った。 <作品情報> 『不思議の国のシドニ』 12月13日(金) 公開