トランプ氏、保健福祉長官に「ワクチン懐疑論者」ケネディ氏を指名…ワクチン株が急落
ドナルド・トランプ米大統領当選者がワクチン懐疑論者を第2期行政府の保健福祉省(HHS)長官に指名した。米国のワクチン関連株は軒並み下落した。 トランプ氏は14日(現地時間)、保健福祉長官に大統領候補だったロバート・ケネディ・ジュニア氏を指名した。 トランプ氏は保健福祉長官を指名しながら「米国人はあまりに長い間、公衆衛生についてごまかしや、誤った情報、偽の情報を流してきた食品業界と製薬会社に苦しめられてきた」と指摘した。 また「すべての米国人の安全と健康はどの政府にとっても最も重要な役割であり、保健福祉省は米国の途方もない健康危機を招いた有害化学物質、汚染物質、殺虫剤、医薬品、食品添加物からすべての人が保護されるように大きな役割を果たす」と述べた。 トランプ氏がケネディ氏を保健福祉長官に指名したことで、トランプ第2期行政府の主な職務に内定した民主党出身の人事は、国家情報長官(DNI)に指名されたトゥルシー・ギャバード元下院議員に続き2人に増えた。 米国の政治名門家であるケネディ家の一員であるロバート・ケネディ・ジュニア氏は、ずっと民主党所属だったが、今年大統領選挙を控えて昨年10月に離党し、無所属の大統領候補として出馬した。 また、8月23日、約10州の投票用紙から自身の名前を外すと明らかにして出馬をあきらめ、トランプ氏への支持を宣言した。 さらに、新型コロナパンデミック以前からワクチンの使用が自閉症などを誘発すると主張した。また、先週、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「X」に書き込み、「公共上水道からフッ素を除去しなければならない」とし、フッ素が骨折とがんの原因になると主張した。上院人事聴聞会の過程で、保健福祉長官の資格をめぐって議論が起こる見通しだ。 ケネディ氏が保健福祉長官に抜てきされると、米国のワクチン株が一斉に急落した。同日、ニューヨーク証券市場でモデルナは5.62%、ノババックスは7.02%、バイオ&テクノロジーは7.10%、ファイザーは2.5%それぞれ下落した。ケネディ氏の保健福祉長官の抜てきを受け、この1カ月間、モデルナとノババックスの株価は30%以上下落した。