<なにわ点描>寒空のもと阿倍野の阪堺・旧天王寺駅前駅と軌道跡
12日の近畿地方は、気圧の谷が近づいているため雲が広がっているが、気温の方は低め。大阪管区気象台によると、大阪市内では最高気温が9.9度と10度を下回るほどの冷え込みだった。府内では、堺・八尾両市と関空島で、かろうじて10度を超えたほどだった。 【拡大写真付き】阪堺電気軌道車庫へ潜入 日本一古い営業車両から新型も
阿倍野の阪堺旧駅舎もすっかり暗く
大阪市阿倍野区では、夜になるとマフラーやコートに身を包んだ会社員らが家路へ急ぐ姿が見られる。日本一の超高層ビル「あべのハルカス」下にある歩道橋から南側を望むと、今月軌道が切り替わったばかりの阪堺電気軌道(阪堺電車)の様子を眺めることができる。 旧軌道跡や、長年親しまれた旧天王寺駅前駅が、先月まで使われていたのがうそのように暗く静まりかえり、あべの筋を端まで横断できなかった人が、旧線路の上でポツンと信号待ちをする姿は、先月までは想像できなかった光景だ。 歩道橋で旧線路の様子をたまたま撮影していたという住吉区の30代の男性は「新しい線路を見ると、阪堺は生まれ変わったといううれしい気持ちになります。けど、なんか古い線路跡を見ると、ずっと当たり前に見てたんで寂しさと寒さがいっぺんにきますね」などと話していた。 同気象台によると、あす13日は低気圧や前線の影響で雨が降り、南部を中心に雷を伴うところがある見込みだという。