エイプリルフールは企業がツイッターでスベる日「センスあるやつがやりだしたのに、アホが集まったらおもんなくなる」
小林が毎年4月1日に参加した作戦会議
友保 そういや小林お前エイプリルフールなんかやってたよな。 小林 エイプリルフール? ああやってたかな。 友保 そういう行事を大事にしてたよな。 小林 うん。作戦会議みたいなのしてたな。エイプリルフールが始まってからエイプリルフールどうしようっていうのを何人かで集まって、あたふたして1日が終わる。 ――子どもの頃ですか? 小林 高校生くらいですね。 友保 わしその会たぶん入ってないぞ。参加してないな。 小林 同期のイトウジョウジ(伊藤製作所)ってやつが毎年4月1日の0時ジャストに長文のメールを送ってくるんですよ。 友保 ああああったな!!あったあった、IJな、クソキモいやつ。 小林 それ見てからああ新年度始まったよなって思う(笑)。風物詩みたいな。 友保 なんかね、ダラダラ長くておもんないねん。「この度、イトウジョウジは……」って、ダラダラダラダラおもろくないの(笑)。ツイッターとかもなかったですからね、それ普通にメールしてくるんすよ。 ――なんでしょう、エイプリルフールにふさわしい「ウソ」ってどんなものなんでしょうか。 友保 そもそもウソなんかよくないですからね。つかないようにしてますけど(笑)。 ――漫才のネタはウソ……というかファンタジー。 友保 あれはレポです、レポ。 ――何がいいウソで、何が悪いウソなのか。 友保 なんでしょうかねえ、いいウソ。今までつかれた一番いいウソってなんやろなぁ……たぶんでも居酒屋やな。 小林 居酒屋? 友保 なんか飲みに行くってなって、でも先輩が行かれへんって。ああそうなんか、じゃあ自腹やなって、みんなで飲みに行って、しばらくしたら先輩が入ってきて「ウソウソ、行ける行ける(笑)」って。ああ~~助かった~~って。 ――若手を救うウソですね。 友保 一番シビれたウソありますよ。これも居酒屋なんすけど、もうやめはったBody&Soulさんていう先輩がいたんですけど。で、ボディさんがライブあとちょっと打ち上げするんですけど、めっちゃ飲まはる。その飲み会に来るのも飲む芸人ばっかで、「ビールもうビールケースで持ってきてくれ」言うて。ガンって2個ぐらい積んでもうて、店員さんが心配して「大丈夫ですか? こんだけ飲んで」って言うたら、ボディさんが「ええねんええねん、俺ら自衛隊やから大丈夫やねん」って変なウソついた。 小林 ははは(笑)。 友保 あのウソ、シビれたな~。かっこよかったですね。誰も得も損もせん。自衛隊、見ようによっちゃ見えるし(笑)。あれよかった。 ――店員さんの「大丈夫ですか?」は「そんなに飲んで大丈夫ですか?」なのか、「払えますか?」のほうなのか。 友保 どっちもやと思います。ダブルミーニング。それの答えが「大丈夫。自衛隊だから」。体も張るし、公務員やし。 ――なるほど、ステキなウソ。 友保 (街裏)ぴんくさんなんか一番いいウソついたんじゃないですか。街ぴんさんがたぶん芸人史上一番いいウソつきましたね。 小林 ぴんくさんエイプリルフールに仕事ありそうやな(笑)。 ――今年のR-1チャンピオンの街裏ぴんくさん。お二人は地元が同じですもんね。 友保 めちゃめちゃ一緒です。よかったよなぁ、ぴんくさん、優勝決まってウソみたいにすぐ泣いてたしな(笑)。 小林 あの涙もウソかぁ(笑)。 友保 さすがにあれはホンマやろ(笑)。でも、R-1終わった後のぴんくさん24時間密着YouTube、俺見てんけどさ。ぴんくさんが優勝した瞬間、もう一瞬でちっちゃくなって泣いたんよ。で、とき同じくして、嫁はんも家で見てて、まったく一緒の泣き方してた。 あれは……ウソやと思てる(笑)。 取材・文/西澤千央 写真/高木陽春