ポケモン、悪質な“丸パクリ”中華ゲーム開発元に勝訴 約23億円の損害賠償を求める、被告は控訴
株式会社ポケモンは今月中ごろ、中国企業に対して起こした知的財産権侵害訴訟で勝訴したことを発表した。この訴訟は、中国本土で配信されていたゲームアプリ「口袋妖怪:复刻(口袋之旅)」の運営者らを対象としたもので、2021年12月3日に提起されていた。 【画像】もはや酷似どころではない…一時配信されていたパクリゲーム(前3枚) 深セン市の中級人民法院は7月12日、『ポケットモンスター』シリーズの著作権侵害及び不正競争防止法違反を認める判決を下した。この判決により、実質的な運営会社である广州麦驰网络科技有限公司に対し、1.07億元(約23.4億円)の損害賠償金の支払いが命じられた。また、深圳市阿斯卡德信息技术有限公司、深圳市值尚互动科技有限公司、霍尔果斯方驰网络科技有限公司の3社にも、損害賠償金の一部について連帯賠償責任が課された。 問題となったアプリ「口袋妖怪:复刻」は『ポケットモンスター』シリーズに酷似したザインやアートワーク、戦闘システムを備えたゲームタイトルとして、リリース後1年で総売上高3億元(約60億円)を記録していたとの報告もある。 ゲーム内にはオリジナルのモンスターだけでなく既存のポケモンをアレンジしたキャラクターも登場していたものの、これらすべてを株式会社ポケモンの許諾なく無断で使用していたとして、過去に同社が提訴していた。 株式会社ポケモンは今回の判決を受け、「弊社は世界中で多くのお客様が安心してポケモンのコンテンツをお楽しみいただけるよう、これからも知的財産を守る取り組みを行ってまいります」とコメント。たた、广州麦驰网络科技有限公司と霍尔果斯方驰网络科技有限公司の2社は本判決の控訴を提起。完全解決には至らず、今後の展開が注目される。
オタク総研編集部