菊池亜希子、人気絵本『ねずみくんのチョッキ』作者との対面に「なんて幸せなことだろう」
モデルで俳優の菊池亜希子が5月22日、都内で誕生50周年「ねずみくんのチョッキ展」オープニングイベントに登場した。 【写真】これから『ねずみくん』シリーズのラストシーンに使われる絵を見つめる菊池 シリーズ累計490万部を超え、現在41巻まで続く人気絵本『ねずみくんのチョッキ』(1974年、ポプラ社刊)。誕生50周年「ねずみくんのチョッキ展 なかえよしを・上野紀子 想像力のおくりもの」(松屋銀座8階イベントスクエア、~6月3日)は、最新作『ねずみくんからのおくりもの』を含むシリーズ全作品が集結し、原画やスケッチなど約200点が展示される。 「生まれて物心がついた時には、そこに『ねずみくん』の絵本があった」という菊池は、赤いチョッキをイメージした衣装で作者のなかえよしを氏と共に登場。作品との出会いを「幼少期に児童館のような場所でひとりで過ごす時間が多かった。ステージの横の小さな本棚に『ねずみくん』の絵本が何冊か置いてあって、ねずみくんのように隅っこでひとりで読んでいた。絵本の世界に半分入り込んだような気持ちだったことを覚えています」と語り、ファン代表としてシリーズ50周年記念のプレゼントを贈呈した。 菊池は作者との対面を「お会いできるなんて、なんて幸せなことだろう」と喜び、なかえ氏が創作に大事なことを「『星の王子さま』の “大切なものは目に見えない” という言葉が頭にこびりついていて、目に見えないものって何だろうというテーマになった。ねずみくんも目に見えるものではなく、気持ちだけでお話が作れたらいいなと思って、日々の何でもない出来事からお話を作るようになった」と明かすと真剣な表情で聞き入った。
6歳と4歳のふたりの子育てをしている菊池は、作品の魅力を「我が家の子どもたちは『ぞうのボタン』からねずみくんの絵本に触れたんですけど、成長していっても何度も繰り返し読んでいる。最近は私の母が “懐かしい” と言って孫と一緒に読みながら、最後のオチでニヤニヤ笑っちゃうということがあって。年を重ねてもまっさらな気持ちで絵本の世界に入っていけて、それが自分の世界とつながっていく」と絶賛。 菊池が「ねずみくんの絵本は背景が描かれていなくて、日常のささやかなやりとりを描いているのに、こんなに飽きなくて続いているのがすごい」と驚くと、なかえ氏は「白いマスの中に描いているのは、与えられた条件の中でお話ができるかなという感じで作っているから。自分も真ん中で生きるより隅っこのほうが居心地がよくて、今日はねずみくんも隅っこで心地良くしてるかなと思ったら、隅っこから解放されて結構楽しく派手に飛び回っていました(笑)」と笑顔になった。 最後に、菊池は展覧会の見どころを「今まで頭の中に広がっていたねずみくんの絵本の世界にようやく入れたなという気持ち。仕掛けや自分で手を動かせる場所があちこちにあって、2次元の世界が立体になって命を吹き込まれ、その中を一緒に歩いてみる楽しさがある。子どもと来て楽しいのはもちろん、すっかり大人になってもみんな子どもだった頃の気持ちで楽しむことができるすごくあたたかい展覧会」とアピールした。