旧ミツワ自動車のメカニックたちが再集結! 空冷ポルシェを専門に扱う「PORTECH」が御殿場に誕生!
三和自動車(ミツワ)がポルシェの正規輸入代理店として1953年からポルシェの輸入をはじめた。それは空冷ポルシェのあゆみと一緒だった。その空冷ポルシェのメンテナンスなどを行っていた熟練のメカニックが再集結して、空冷ポルシェを専門に扱うメンテナンスショップ「PORTECH(ポルテック)」をオープン。10月12~13日には静岡県御殿場市にある工場にて、オープンファクトリーが行われた。 【画像25枚】希少な空冷ポルシェがズラリ。御殿場にオープンした新たなポルシェスポット ポルテックが専門とする「空冷ポルシェ」は、63年に誕生した通称「ナローポルシェ」と呼ばれる901を初めとする空冷水平対向6気筒エンジンを搭載した4世代のモデルを指す。 ポルテックではこららのモデルに加え、空冷ポルシェの元祖的な存在である356も扱っている。 オープンファクトリーの会場には、64年式の356Cや、97年式993カレラSなど6台の空冷ポルシェが展示されていた。 1964年式 365C 1948年から製造された356は毎年改良を重ね、365Cはその最終モデルとなっている。前期モデルではフロントリッドを開け直接タンクへ給油していたが、最終モデルである356Cでは911と同様にフロントフェンダー上部に設けられた給油口からガソリンの補充を行う。エンジンは、空冷水平対向4気筒OHVを搭載する。また最終モデルでは前後ともにディスクブレーキが採用された。 911ターボ 長年ガレージで保管されていた貴重なミツワ正規ものの初期911ターボ。1975~77年は、3.0L空冷水平対向6気筒SOHCターボエンジンを搭載しており、ポルテックにて整備を行い、無事に復活。ちなみに、78年以降は排気量が3.3Lに拡大され、89年モデルのみ5速MTが搭載された。 1967年式 911カレラS / 911タルガ 通称「ナローポルシェ」と呼ばれる1967年式の911カレラSと911タルガ。2.0L空冷水平対向6気筒SOHCエンジンのキャブレターには、ウエーバー40IDSが装着されていた。 1997年式 カレラ S 911の登場以来続いた空冷フラット6エンジンを搭載した最後のモデル。2分割されたデザインの自動チルトアップ式リアスポイラーが特徴。大きく張り出したリアフェンダーも魅力の1つで、今でも人気が高い1台。 年月を経ても、絶大な人気を誇る空冷ポルシェだが、初代である901の誕生から50年以上が経過しており、信頼の置けるメンテナンスショップも減少傾向にあるのが現状だ。 ポルテックでは、ミツワ自動車の頃に培われた当時の大切な知識、技術を受け継いだメカニックが丁寧にサポート。オイル交換や各部のコンディションチェックなどの日帰りメンテナンスから、12カ月、24カ月の分解整備点検を依頼することができる。 また、ポルテック・サービスとして、「車検・法定点検」、「メンテナンス・クリーニング」、「レストア・リフレッシュ」と、356から993までの空冷ポルシェに適した3種類のメニューが用意されている。 ほかに、クルマに適したサービスを付加した室内保管サービスも展開。空冷ポルシェを知り尽くしたポルテックだからこそできるストレージサービスも利用可能だ。 富士スピードウェイからクルマで約5分。日本のクラシックポルシェの聖地である御殿場に、新たにオープンしたプロショップ。当時を知る熟練のメカニックたちだからこそ実現できる、至高の空冷ポルシェファクトリーに注目だ。
Nosweb 編集部
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