「白いシャチ」2頭が北海道・羅臼町沖に 地元も驚く幻の存在
世界的に極めて珍しい「白いシャチ」が17日、北海道・知床半島の羅臼町沖に2頭、姿を現した。観光クルーズ船のスタッフが写真撮影に成功した。 【白さが分かる別写真も】北海道・羅臼町沖に現れた白いシャチ=2024年6月17日 めったに見られないことから「幻の存在」とされてきたが、羅臼町沖では昨年、1頭が観察された。2頭が同時に見られたのは2021年以来という。 沖合で白いシャチに遭遇した知床ネイチャークルーズの長谷川正人船長(62)は「海面を豪快に泳ぐ姿を見て感動した。お客さんたちにとっては、一生に一度見られるかどうか。みなさん、大喜びでした」と話す。 東海大学の大泉宏教授(海洋生態学)によると、動物の体が白くなるしくみには、遺伝的にメラニン色素の合成ができないアルビノ(白化個体)や、それとは別の仕組みで体が白くなる「白変種」がある。ただ、白いシャチについては、体がなぜ白くなるかは科学的にはっきりせず、ナゾのままという。(山本智之)
朝日新聞社