【大分】アマゾンの配送拠点完成 「翌日配送」が可能に
大分朝日放送
ネット通販大手の「アマゾン」の配送拠点が大分市に完成しました。 注文した商品が翌日に届くようになるなど利便性アップが期待されます。 (浅見アナ) 「作業員が配送先別に分けています。流れるように荷物が倉庫の中を動いています」 大分市豊海に完成した「アマゾン」の配送拠点「大分デリバリーステーション」。 サービスの充実と、ドライバーの労働時間が制限される物流の2024年問題対策としてアマゾンは配送拠点を増やしていて、大分を含む全国15カ所に新設し2024年中に65カ所に拡大します。 配送センターの広さは約2700平方メートル。 埼玉や佐賀などにある大型倉庫から1日あたり数千個の荷物が到着し大分市と、隣接する3つの市の一部に商品が届けられます。 日用品や食品などの商品700万種類以上を翌日に受け取ることができます。 (アマゾンジャパン 辻高孝さん) 「交通の不便さがある地域など直接自宅まで商品が届く利便性はますます活用したい人が増えている」 スピーディーで便利な物流の実現だけでなくさらに社会課題も解決できる新たな働き方とは? (浅見アナ) ここからはフカボリです。 注文1つで自宅まで届けてくれるネット通販は今や生活に欠かせないものですよね。 この拠点が出来たことでどう利便性が高まるのか、物流の2024年問題解決の一手になるのかみていきます。 まず、700万種類もの商品が大分市などで翌日に届くようになりました。 これまでは他の配送業者に業務を委託していたので注文の確認や在庫の手配などのやり取りに時間がかかっていました。 一方、自社専用の配達拠点と配達網を整備することで、注文の受付から配送までを一元管理出来るようになりました。 これにより商品の引き渡しなど時間のロスがなく注文者の手元にいち早く荷物が届けられるようになったんです。 この配送拠点では「新たな働き方」を導入しています。 人材不足にも期待の一手となるかもしれません。 というのも、ここでは個人事業主やフリーランスの配達員も働いているんです。 条件は、20歳以上で、かつ、黒ナンバーの軽乗用車、つまり商用車を持っていることなどです。 実際にこのセンターで働くドライバーは「日中は別の仕事をしている空き時間に配達して小遣い稼ぎにしている」と話していました。 また「置き配」をさらに広げることでドライバーの負担軽減、注文者の利便性アップが期待されています。 「置き配」というのは注文者が不在だった場合に玄関先など事前に指定した場所に商品を置くサービスのことです。 配送業者によっては「置き配」に対応していないところもあり、不在の場合は再配達の必要があったのですが、アマゾンでは注文者が「置き配」を希望すれば置いておくことができます。 しっかり配達しましたよ、という合図として置いた様子を写真撮影し注文者に送信します。 物流や交通の問題について研究している大分大学の大井尚司教授は「拠点ができることで配送の効率化ができる一方で、運送業者の職が食われないかフリーランスで安全管理に問題はないかなど懸念もある」と話しています。 物流の2024年問題でドライバーの労働時間が制限され、人手も少なくなっている中、配達員の負担を軽減し私たちの利便性も高まると良いと思います。