【気になるボートレーサー「ピットUP」】市川健太 「気持ち良くレースしたい」滋賀支部のいい流れに乗る
京都出身の滋賀支部のボートレーサーといえば“出世”する傾向にある。SGダービー2Vの守田俊介、昨年、今年とSGメモリアルを連覇して今や艇界屈指の猛者である馬場貴也、そして、まだSG制覇はしていないが、グランプリの舞台に立ったことのある丸野一樹と逸材がそろう。そんな輝かしい先輩たちに続かんと、25年に飛躍を期すのが市川健太(27=滋賀)だ。 7月の地元びわこで初の予選突破を決めたスポニチ杯八景賞。その時の走りはキラリと光り、ひと皮むけた印象だった。 「あの時くらいから、ようやくレースできている手応えをつかめましたね」 22年にフライングを3本切ってしまうアクシデント。さすがに厳しい状況の中でのレースでは迷いが生じる。F禍の呪縛から解放された今年は、地に足をつけて走れている様子。迎える25年は、さらに結果を求めていく構えだ。 「滋賀支部の先輩方はすごい方が多いし、後輩たちも力を付けてきている。そんな先輩たちや後輩たちはいろんなアドバイスをしてくれます。本当にいい支部。大きく立ち遅れたけど、自分も追いつきたい」 いまや全国屈指の強さを誇る滋賀支部。支部全体で切磋琢磨(せっさたくま)することが好調につながっている。市川も、そのいい流れに乗っていくだけだ。 「いろいろ考えてしまうと良くないことが分かったので、気持ち良くレースをすることを心がけるようになりました。結果もついてきているので、A級を目指してがんばります」 今期に入ってから(11月1日~)12月26日現在、勝率は5.31。舟券絡み率も前期を上回っている。モチベーションの高さからも舟券的にも、ぜひ押さえておきたいレーサーだ。 ◇市川 健太(いちかわ・けんた)1997年(平9)10月7日生まれ、京都府出身の27歳。滋賀支部所属。127期生として20年11月、尼崎一般戦でデビュー。21年10月蒲郡一般戦で初1着。通算739走41勝。学生時代はスキー競技でインターハイ出場。「スキーとボートレースは、あまり関係性がないですね」。同期に仲道大輔、登玉隼百、川井萌らがいる。1メートル73、56キロ。血液型O。