【専門家警鐘】「次のステージに入っている」千葉県東方沖で相次ぐ地震 大地震に繋がるリスクも…「バーンといってしまうと巨大地震に」メカニズムと今後の可能性を解説
Q.千葉県東方沖というのは、もともとそういう特徴のあるところなのか?たまたまゆっくり滑ったのか?どちらなのですか? (梅田名誉教授) 「そういう性格のある場所です。過去にも6回くらい2年ないし6年位で同じところで起こっています。これ自体は“ゆっくりすべり”で被害もないのですが、これが起こると周りにストレスを溜めてしまうのです。それが誘発地震を起こしてしまって、今回の地震活動になるんです」
“ゆっくりすべり”がきっかけで大地震が起こる可能性も…「周囲にストレスが溜まってしまう」
千葉県は2016年、3回にわたる地震被害を調査し最新の科学的知見を踏まえ、地震被害想定調査を公表しました。房総半島の東方沖、深さ25キロを震源とするマグニチュード8.2の地震を想定した場合、主な被害は津波によるもので、最大の波の高さは8.8メートルの高さになり、死者数は最大5600人、建物被害も全壊が約2900棟などとなっています。 Q.ゆっくりすべっていて、どこかで周りを巻き込んで大きく動いて、大地震が起こるリスクはないのですか? (梅田名誉教授) 「それがあるんです。非常に恐ろしいんですよ。ゆっくりすべっているとそこのひずみは解消するのですが、周りにストレスが溜まってしまいます。今回はマグニチュード5ぐらいですが、バーンといってしまうと巨大地震になってしまいます」 Q.千葉の地震はまだ警戒が必要ですか? (梅田名誉教授) 「過去6回の例をみますと、”ゆっくりすべり“そのものは2~3日で終わっていますが、それに誘発される地震は、数週間以上続く可能性があります」
Q.今回の千葉東方沖地震は、首都直下地震を誘発するものでしょうか? (梅田名誉教授) 「ちょっと難しいんですが、『千葉県東方沖』は海なので、首都直下からは外れています。ですが、3月2日に千葉県南東部のちょっと離れたところの陸地でマグニチュード5.0地震が起きました。これは直下地震に入るんです。地震を誘発したのが“ゆっくりすべり”の周辺だけに止まっていれば良いのですが、離れたところに誘発し始めると直下型地震に繋がる恐れがあります」 Q.今回の「千葉県東方沖地震」と「関東大震災」は同じ「相模トラフ」で起きていると思って良いのですか? (梅田名誉教授) 「そうです。相模トラフのほんの一部です。しかし、関東大震災は今から100年前に起こっていますので、あんな巨大地震は近々では起こらないだろうと我々はみています」 Q.相模トラフが動いたとして、東京都内にある活断層が連動して動くということはあるのでしょうか? (梅田名誉教授) 「連動するかどうか、ちょっとそれは分かりません。私はないと思いますが、何とも言えません」
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