サンマの初水揚げ（16日午前3時40分ごろ、花咲港）

　農林水産大臣許可のサンマ棒受け網漁で16日、北海道根室市の花咲港に大型船4隻がサンマ66・9㌧を初水揚げした。花咲市場で行われた競りでは、昨年の初水揚げの高値を大きく下回る724円（1㌔当たり）の値を付けた。例年初水揚げは高値を呼ぶ。昨年は14万400円（水揚げ量469㌔）の値を付けていたが、大型船の水揚げで数量が増えたこと、台風の影響で首都圏に発送できなかったことでご祝儀相場にならなかったとみられている。 　花咲市場の競りでは18・3㌧が724～562円、48・6㌧が529～194円の値を付けた。 　「第5太喜丸」通信士の土井隼人さんは「漁模様は走りにしては少しいい。長さはあるがまだ細いので、もう少し太ってくれれば」。別の船の船長は「昨年より量は比較的よく現場が近くなっている。形も昨年より大きく、今後に期待したい」と話していた。 　水揚げされたサンマはさっそく市内の鮮魚店に並び、緑町3の魚信では1匹80円で販売された。浅野昌英社長は「8月中に少し量があるのは久しぶりで、例年に比べ魚の状態がいい」と話していた。