目指すは世界の舞台! 自転車競技”BMXレーシング” 全国の頂点に立った期待の小学生
TVIテレビ岩手
特集はBMXレーシングという自転車競技に打ち込む小学4年生。2024年に年代別で全国優勝した期待の星を取材しました。 越野杏音(こしのあのん)さん。小学四年生。ゲームに夢中になるその姿は一見、普通の小学生に見えますが・・・。 (ディレクター)「何の競技で取ったメダルでしょうか?」 (杏音さん)「BMXレーシングです」 ジャンプ台や起伏のあるコースを専用の自転車で疾走するBMXレーシング。2008年の北京オリンピックから正式採用され、日本でも着々と競技人口が増えているスポーツです。杏音さんは、2024年6月に行われた年齢別の全国大会で、見事1位を獲得。東北勢初となる快挙を達成しました。週2日、釜石市の自宅から30分かけ、大船渡市の練習場に通います。 (杏音さん)「休んでいる日はパパが仕事の時。楽しいところはレースしている時にみんなで競り合ったり。家族とか、先生とか、友達に褒められると嬉しいです」 競技を始めたのはおよそ3年前。BMXの体験会を機に、徐々に競技へ魅了されていきました。現在は、現役のプロライダーの指導のもと、日々、技術を磨いています。 (桑野さん)「杏音ちゃんはBMXに乗ったら、顔が変わるというか、楽しそうに乗ってくれたり、時には攻めたりする所があるので、いいと思いますね。」 杏音さんの強さの秘密。それは攻めの姿勢と加速力。重心の移動を駆使したプッシュというテクニックで、起伏のある道を加速しながら進みます。 (桑野さん)「こぎとプッシュしながらのつながりがいいというのは、やっぱり、杏音ちゃんのいいところだと思いますね」 現在は日本ランキング3位。11月17日に行われる最終戦で2位への昇格が期待されています。来年には世界選手権への出場も控える杏音さんですが、現在、取り組んでいる課題も・・・。 (ディレクター) 「今なんか、課題として取り組んでいることとかありますか」 (杏音さん)「ジャンプとロールを綺麗にすること、ロールは後ろタイヤだけで走って、前タイヤを浮かす」 (桑野さん)「コブ(起伏)を一個抜かして、走るような形になりますね。通常、一個一個、越えなければ行けないところを前タイヤを上げることで一個、楽に越えれるというか、それを使えるようになって、こなせるようになって、やっぱトップをどんどん取っていけるような感じにはなりますね。」 日々、挑戦!さらなる高みを目指します。そんな杏音さんの成長を促す存在が。共に競技を始めた弟の斗葵(とあ)さんです。実は斗葵さんも日本トップレベルの実力。もちろん、負けず嫌い。 (弟・斗葵さん)「スタートらへんはお姉ちゃんの方が早いけど、第3か第2コースのところで俺が勝つ」 負けず嫌いな2人。時には喧嘩もしますが、互いに切磋琢磨する良きライバルです。BMXに取り組む杏音さんを応援し、常にそばで見守っている人がいます。父の一成(いっせい)さんです。 (父・一成さん)「始めた当初初レースでは、悔しくて泣いていましたね。骨折もあって、恐怖心があって、どうしても抜きどころで、競って抜けないっていうのが続いていまして。ようやくそれが、今少しずつ開花してるのかなと思います」 支えられ、成長する杏音さん。夢はもちろん・・・。 (ディレクター)「将来的にはどんな選手になりたいですか?」 (杏音さん)「オリンピック選手になりたいです。」 BMXで世界へ!杏音さんの挑戦が始まっています。 杏音さんは、10日まで行われたジュニアオリンピックカップでも年代別で3位だったということです。