雪の女王エルサが凍ったアナを解かすシーンは見もの…TDS「ファンタジースプリングス」新アトラクション
東京ディズニーシー(TDS、千葉・浦安市)の新テーマポート「ファンタジースプリングス」が6日、グランドオープンした。構想約10年、総投資額約3200億円、総開発面積約14万平方メートルという“魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界”。ディズニー映画をテーマにした3つのエリアとホテルで構成されるが、やはり人気は「アナと雪の女王」の世界が体感できる「フローズンキングダム」。世界初のアトラクション「アナとエルサのフローズンジャーニー」は感涙の再現力だ。 【写真多数】「アナとエルサのフローズンジャーニー」に登場する名シーンの数々 「世界で東京だけにしかないオンリーワンのファンタジーの世界を楽しんでいただきたい」。6日に行われたオープニングセレモニーでは、運営するオリエンタルランドの加賀見俊夫取締役会議長と米ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOらが開場を宣言した。ミッキー&ミニーマウスに招かれ、新エリアの主役であるアナ&エルサ、ラプンツェル&フリンライダー、ピーターパン&ウェンディが登場し、喜びを表現した。 2つある洞穴の右側から入ると左に「ピーターパンのネバーランド」、右に「ラプンツェルの森」があり、直進すると正面に「アナと雪の女王」のアレンデール城、奥の雪山(ノースマウンテン)にエルサの氷の宮殿がそびえる。6月の“アナ雪”は季節外れのような気もするが、世界観は「暖かさを取り戻し、祝福ムードに包まれたアレンデール王国」。つまり映画(第1作)のその後の世界だ。 だから閉ざされていた城の門扉は開いており、中はレストラン「アレンデール・ロイヤルバンケット」になっている。アレンデール城は香港ディズニーランドにもあるが、中に入って食事ができるのはTDSが初。アレンデールロイヤルセット(3500円)は、パイ包み焼き(ビーフorシーフード)、サラダ、パン、ドリンクにオラフのマシュマロココアムースがついている。映画に登場するサウナ付き山小屋は小規模フード店舗「オーケンのオーケーフード」になっている。 アトラクション「アナとエルサのフローズンジャーニー」は、米フロリダや香港にある「フローズン・エバー・アフター」とは違う日本オリジナル(世界初)。プレスプレビューで体験したが、ボート(定員16人)に乗る水流ライドタイプのアトラクションで、映画の名曲とともに「真実の愛」が凍った心を解かす姉妹の物語が再現されている。外はオールシーズン対応のため映画の後の世界だが、アトラクション内は冬のままでいい。 大ヒットした主題歌「レット・イット・ゴー~ありのままで~」だけでなく、「雪だるまつくろう」、「生まれてはじめて」、「とびら開けて」など名曲とセットになっている名場面が、オーディオアニマトロニクス(音楽連動ロボ)で忠実に再現されている。エルサがアナを凍結から解くシーンは、何度見ても心が揺さぶられる。 乗船時間は約6分30秒だが、乗船までの回路(待機列)にあるファミリールーム、温室、プレールーム、図書室はじっくり見たい(行列必至で見ざるを得ないが)。アナとエルサの幼い頃からの写真(肖像画)は、身近に姉妹がいる人にとっては、この時点で感情移入して、涙を抑えられないだろう。 さて、この待機列までたどりつけるのか。ファンタジースプリングスへの入場は、TDSパスポート(大人8400円~)に加え、入園後にエリア内アトラクションのスタンバイパス(アプリで当日先着順)またはディズニー・プレミアムアクセス(各2000円、売り切れあり)の取得が必要。ほかには東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ(宿泊プラン)やTDSファンタジースプリングスホテルの宿泊証明書など入園前に確約できる方法もあるが、競争率も価格も高い。 そもそも新テーマポートは、2022年度開業と発表されながら、コロナ禍などで2度延期されてきた経緯がある。2年も待ったのだから、超繁忙の夏が過ぎるのを待っても良さそうなものだが…。そう呼びかけても、待てないんだな、これが。(酒井 隆之)
報知新聞社