無敵のクローザー「R.マルティネスよりエグい」…驚異の安定感誇る巨人の右腕は
「投手というのは、どれだけ速いボールを投げるのかじゃなくて、どれだけアウトを取れるかが大事なんだ。アメリカにはパワーのある打者がごろごろしているからね。ストレートの使い方もアメリカと日本では違っていたよ。というのも、私のストレートは日本のほうが通用しなかったんだ。日本の打者はバットがストライクゾーンに“残る時間”が長い。だから、たくさんファウルを打たれるし、空振りが取れずに球数が増える。私はそれが嫌だったからフォークを多投したんだ」 「(最も印象に残っている試合は)巨人に移籍した後だけど、2009年の札幌ドームでの日本シリーズ第6戦かな。2点差の8回からマウンドに上がって胴上げ投手になった。9回一死一、二塁では打席に三番の稲葉サン(稲葉篤紀)。札幌ドーム全体がイナバジャンプで揺れて、シンノスケのミットも揺れていたんだ。悪夢かと思ったよ。前年が日本シリーズで西武に負けていただけに、喜びはひとしおだったね」 横浜でリーグ優勝を味わえなかったクルーンだが、巨人に移籍した08年以降に2度のリーグ優勝を経験。09年は1勝3敗27セーブ1ホールド、防御率1.26と安定感が最も高いシーズンとなり、日本ハムとの日本シリーズも4勝2敗で制し、7年ぶりの日本一に貢献した。 大勢は入団以来チームが2年連続のBクラスとビールかけを経験していない。今年は4年ぶりのリーグ優勝で胴上げ投手となり、歓喜の瞬間をチームメートと味わえるか。緊迫感あふれる登板が続くが、絶対的守護神の活躍なくして頂点にはたどりつかない。 写真=BBM
週刊ベースボール