ウォール街のスマート軍団、株高に打ち負かされる-今こそ警戒か
アクティブ運用ETFやクオンツ運用のスマートベータ、テーマ型ETFなど、パフォーマンスを追い求める戦略は相対パフォーマンスが最も低いETFの一角だ。
S&P500種やナスダック100といった株価指数の絶え間ない上昇は、「バイ・アンド・ホールド」を信奉する投資家の懐を潤しているが、多くのアナリストは依然として不安の種として捉えている。今年の指数上昇の3割余りをエヌビディアだけに負っている市場のいびつさに警戒しているためだ。
人工知能(AI)半導体メーカーのエヌビディアは、かつては考えられなかった時価総額世界一という称号を手にした後、20、21両日で合わせて約7%下落した。
エヌビディア、株続落で時価総額2000億ドル消失-首位の座から陥落
ジョーンズトレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「分散化とリスク回避は下期(7-12月)に向けた正しい行動だ」と指摘し、「投資家はエヌビディアがS&P500の強さをほぼ単独でけん引し続けることを期待すべきではない」と語った。
原題:Wall Street’s Smart-Trade Brigade Thrashed Again on Stock Boom
--取材協力:Isabelle Lee.
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Denitsa Tsekova