優勝予測が難しすぎる『キングオブコント2024』奥森皐月が注目する4組は?「ファイナリストの枠が狭い!」
“今年こそ”のコンビ、ニッポンの社長
同じく5回目の決勝進出となったのがニッポンの社長だ。その上5年連続という史上初の記録。昨年はファイナルにも残ったため、まさに“今年こそ”のコンビだ。 東京に進出し、劇場にテレビにと活躍しているなかで決勝に残れるというのは、本当に凄まじい実力だと感じる。 先日放送された『水曜日のダウンタウン』での大会「インフォマ-1GP」で披露していたネタもおもしろかった。審査員の面々から「ニッポンの社長ワールド」「いつもどおりのネタ」などとコメントされていたのが印象的だった。 それぞれの人柄やネタの世界観が広く認知されるようになってきた今、どのような結果になるのか楽しみだ。
や団の決勝ネタは、1年経っても忘れられない
「3度目の正直」を目指す、や団も見逃せない。 や団のネタはどれも好きだが、昨年決勝で披露していた『演劇の稽古』のネタは特に感動した。1年経っても「タウマゼイン」の響きと、美しく完璧に回るガラスの灰皿は忘れられない。 あそこまで洗練されたネタを披露したすぐ翌年にまた決勝に進めるというのは、もはや恐怖すら感じる。 余談だが、ファイナリスト記者会見で(ロングサイズ)伊藤さんが本間(キッド)さんの腹部を殴って倒し、担ぎ上げながら「こいつ捨ててきますわ」と言い放つくだりがすごく好きだった。 それを受けたMCの小籔(千豊)さんが「望んでないねん」とツッコミを入れたところまでセットでツボにはまり、YouTubeで繰り返し再生してしまっている。「捨ててくる」という、見たことないお笑い。
SNSの優勝写真が待ち遠しい、ファイヤーサンダー
ファイヤーサンダーの決勝進出もうれしかった。『ABCお笑いグランプリ』の王者であり、さまざまな賞レースで活躍しているコンビだが、『キングオブコント』は昨年が悲願の初決勝だった。 2023年大会で披露した『日本代表メンバー発表』のネタは、ファイヤーサンダー特有の切り口とクセになるフレーズで最高のネタだった。「クプクドゥブフ」も「総合的判断」も、頭から離れないし言いたくなる。 いつどのライブでコントを観てもおもしろく、実力者であることに間違いはないため、ぜひ優勝してその名をより広く轟かせてほしい。 2019年ごろから﨑山(祐)さんが決勝前にお寿司の写真をSNSに投稿し“ファイナリスト匂わせ”をしていたのもお笑いファンのなかではおなじみ。 当日まで決勝メンバーがシークレットだった謎の時代を越えて、今年はファイナリストTシャツを身にまとってお寿司を持っている写真を堂々と載せていた。優勝したときに赤いジャケットとお寿司の写真が見られるのが待ち遠しい。 決勝経験組はもちろん、結成5年目のcacaoや、タイタン初のKOCファイナリストとなったシティホテル3号室、昨年の『M-1』ファイナリストであるダンビラムーチョと初決勝メンバーもバラエティ豊かだ。 誰が優勝するかまったく見当がつかない、今年の大会は絶対に見逃せない。