病理解剖の遺体を取り違え 一時保管されていた別遺体を誤って解剖 国立循環器病研究センター
大阪府吹田市にある国立循環器病研究センターは7日、病理解剖において予定でなかった遺体を誤って解剖したと発表しました。 死亡や取り違えの時期については、患者の特定につながるとして明らかにしていません。 国立循環器病研究センターによりますと、誤って解剖されたのは心筋梗塞で亡くなった男性(死亡時70代)の遺体です。 遺体の解剖を始めてすぐに、元々予定されていた遺体(男性・死亡時70代)の生前の手術痕とは明らかに異なる所見があったことから、遺体の取り違えが発覚したということです。 センターは男性の遺族に謝罪し、承諾を得て病理解剖を最後まで行いました。 取り違えの原因としてセンターは、 ・遺体を解剖室に移動する際に病理医と臨床医、検査技師が患者の確認を怠ったこと。 ・通常、病理解剖用に使用している遺体安置庫に予定にない遺体が安置されていて、医師らが解剖予定の遺体と思い込んでしまったこと などを挙げています。 再発防止策として、解剖室への入室時と執刀前、さらに退出時にも患者の確認をすることなどを徹底するとしています。 センターは「今回の事故は明らかに人的な要因によるもの。院内のシステム作りを徹底して再発予防に全力で取り組む」とコメントしています。
ABCテレビ