こっちの「地面師詐欺」も、騙されたと思って観てほしい!映画「アングリースクワッド」をおすすめしたい3つの理由
内野聖陽はかっこいい役、すごみのある役も多く演じていますが、この作品ではとことん気弱で小心者な普通のおじさんです。彼の演技力ならどんな役でも演じこなせるのはわかっていたとはいえ、あまりのしょぼくれっぷりにあらためて驚かされました。ワインをかけられても我慢して笑顔を作る様子に「マジか」と思い、情けない歯痒い気持ちになります。さすがに怒ればいいのに……。
そんな熊沢が氷室率いる詐欺師集団にぶち込まれる様子は、猛獣の檻に迷い込んだ子羊のよう。どんな役でも演じられる元役者の未来(森川葵)から財布をすられ、当たり屋の村井(後藤剛範)を車ではね、特殊偽造のプロの丸(上川周作)には氷室に騙されたのと同じサイトで被害に遭い、闇金母娘(真矢ミキ、鈴木星奈)には指を切られそうになるなど、クセが強すぎる危ない人たちに囲まれてタジタジ。 ちょうど「虎に翼」の録画を観たところだった筆者は、伊藤沙莉さん演じる寅子の兄・直道(作中では戦死)を演じていた上川さんが、元気そうな別の姿で出てきてちょっと嬉しかったです。
ぐみ