こっちの「地面師詐欺」も、騙されたと思って観てほしい!映画「アングリースクワッド」をおすすめしたい3つの理由
真面目な税務署員が、天才詐欺師率いる詐欺師集団と手を組むことに……?! 「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督による最新作「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」は前作とは全然違った魅力がある作品。「カメ止め」にハマった方はもちろん、ハマらなかったという方にもぜひ観ていただきたいです! 本記事では、「アングリースクワッド」の魅力をたっぷりお伝えします! 【動画】“情けない”内野聖陽ד憎たらしい”岡田将生のコンビが最高すぎる…!映画「アングリースクワッド」予告 ※本記事ではストーリーの重要な箇所に触れる記述があります。ネタバレを避けたい方はご注意ください。
1.俳優陣の演技が素晴らしい!
税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎(内野聖陽)は、天才詐欺師・氷室マコト(岡田将生)の巧妙な詐欺に引っかかり、大金を騙し取られてしまいます。 この時の、熊沢を騙す際の氷室のやり口が見事! 数回電話に応対するだけで大金を手に入れてしまうのです。熊沢があくせくしている間、おしゃれなキッチンで料理をし、優雅に食べている姿の対比に笑ってしまいます。童話の「アリとキリギリス」のようですが、キリギリスのほうがいい思いをしている……。 氷室は刑務所から出たばかりなのですが、出てすぐに屈強な男たちに狙われるほど恨みを買っている様子。それも見越して何なく逃げ、待っていたバイクの後部座席に乗って逃げるのです。その一連の流れといい、すぐに熊沢を騙しているところといい、百戦錬磨の詐欺師だということがわかります。憎たらしいけど完璧なこの役に、岡田将生のビジュアルも演技もぴったりすぎて感心してしまいました。これは120%褒め言葉なんですが、岡田将生って軽薄な美青年とかひねくれた美青年とか性格の悪い美青年とか、ひと癖あるイケメンを演じさせたら右に出る者はいないですよね……! 熊沢は友人の刑事・八木(皆川猿時)のおかげで自分を騙したのは氷室だと突き止めますが、張り込み中、八木が離席した際に車に乗り込んできた氷室に「お金返すから見逃して」と頼まれ、さらにある提案をされます。その提案とは、熊沢が仕事で追っている脱税王・橘(小澤征悦)を騙し、彼が脱税した10億円を詐欺で取り返そうというのです。犯罪の片棒は担げないと難色を示す熊沢でしたが……? そもそも熊沢が橘のところに行ったのは、部下の望月(川栄李奈)に連れて行かれたからでした。望月はもうすぐ夢であった国税局勤務が叶う直前で、熊沢にも、さらに上の上司の安西(吹越満)にも「いま波風を立てるようなことをするな」と言われていたのですが、正義感の強さゆえ、橘の脱税に切り込みに行ってしまったのです。しかしずる賢い橘は、その場でわざと転び、なんと熊沢に暴力を振るわれたとでっちあげたのでした。 この橘がもう、すんげ~~~嫌な奴! 卑怯者なのはもちろんのこと、自分のプライドのため、力を思い知らせるためならなんでもする最低さ。権力まで持っているからタチが悪すぎます。熊沢はなにもしてないのに謝る羽目になり、頭からワインをかけられながら笑えと言われます。さらに、望月の国税局行きも白紙に。ひどすぎる。